李克強総理記者会見：政府の施政目標 (2)

　第2に、民生のたゆまぬ改善。つまり都市部と農村部の住民、特に低所得者の収入を増やし、中所得層を拡大し続けることだ。政府は民生政府でもあると言うとするなら、基本的民生の保障を重点に、全民をカバーする基本的民生保障のセーフティー・ネットを築かなければならない。これには義務教育、医療、養老保険、住宅などが含まれ、一歩一歩欠陥を補うべく努力する。また、セーフティー・ネットに漏れがないようしっかりと守り、生活保障や大病支援などの制度の整備を通じて、特別貧困層の基本的生活を守らなければならない。こうした人々が生存の窮地に陥るようなことがあれば、社会の道徳と心理の最後の一線にとって衝撃だ。しがって政府は力を尽くすとともに、社会の力を動員して、人々の基本的な生存の権利と人格の尊厳を保障しなければならない。

　第3に、社会公正の促進。公正は社会の活力創造の源泉であり、人民の満足度を高める竿秤でもある。政府は当然、社会公正の守護者であるべきだ。

　われわれは誰もが平等な機会を享受できるように努力しなければならない。都市部出身であれ農村部出身であれ、どのような家庭背景であれ、自分が努力しさえすれば、それなりに報われるようにしなければならない。どのような富の創造者であれ、国有企業であれ民営企業であれ個人経営者であれ、信義誠実に基づく公平な競争によって、しかるべき成果を得られるようにしなければならない。

　この3つの問題の解決、3つの任務の達成と言ってもいいが、これには3つの大きな支えが必要だ。第1に革新型政府を構築し、改革開放によって経済と社会を活力で満たす。第2にクリーンな政府を構築し、政府の信頼性、執行力、効率を高める。第3に法治政府を構築する。これは特に根本的なことであり、法律を神聖な位置に据え、誰が何をするのであれ、法律の権限を越えないようにしなければならない。法治精神によって現代的経済、現代的社会、現代的政府を築かなければならない。

　この3つの任務を達成するには、苦しい努力が必要だ。幸い、温家宝前総理と離任した同僚等が良い基礎を固めてくれた。われわれは彼らに深い敬意を表する。われわれはまた、習近平同志を総書記とする中共中央の指導の下、13億人民の勤勉さと知恵によって、たゆまず成功へ向けて歩み、民族の復興と現代化の実現へと向かうと確信している。（編集NA）

　「人民網日本語版」2013年3月17日