日本メディア:新駐中国大使は中国に対して様々な手を打つ (2)
「最悪の時期に就任した駐中国大使」。時事通信は「中国側の日本研究者も丹羽氏に同情している」と報じた。読売新聞によると、26日の退任記者会見で、ある日本の記者は丹羽氏に「大使としてなぜ外交交渉を通じて日中関係の悪化を防ぐことができなかったのか」と質問した。「日中関係がここまで悪化しては、プロの外交官でも打開できない」と記事は論じている。共同通信は「丹羽氏は在任中『現場主義』に徹し、経済外交の試みに努めた。日本企業を率いて中国の33の省級行政区のうち27地域を視察し、地方政府高官への日本企業の売り込みに一定の指導力を発揮した」と指摘。「丹羽氏は知中派だが、十分に役割を発揮できないままだった。重大な問題では民間人である丹羽氏は民主党の支持すら得られなかった。自民党上層部でさえ『丹羽氏は本当に可哀相だ』とこの点を批判している」と論じている。テレビ朝日は28日「丹羽氏は日中関係の処理において両面から束縛を受けた。これは日本外交の政治主導モデルの弊害だ。丹羽氏本人は以前、自らの後任には官僚出身者を望むと述べた」と報じた。
少なからぬ日本メディアは丹羽氏の中国批判にも注目している。26日の会見で、中国の民間に『日本の力は戻らない。中国は経済発展でもう日本に学ぶ必要はない』との見方が上がっていることについて質問された丹羽氏は「大変傲慢だ。そうした見方はグローバル化時代では特に間違いだ」「中国経済はまだ未熟な部分がたくさんある。労働者の教育、ソフトウェアなど、日本から学ぶべき点はまだ多くある」と述べた。
丹羽氏の後任の木寺昌人・新駐中国大使は12月中旬に着任する。外務省出身の木寺氏について毎日新聞は「非常事態の下で揺るがない、定見のある人物で、叩けば叩くほど強硬になる。現在の日中関係に最も適した人選だ」「メリットがなければ応じない男でもある。中国に対して様々な手を打つだろう」と指摘している。日本のウェブサイト「時事政治」は27日付で「対中外交の第一線に知中派官僚が復帰する。だが日中関係の現在の膠着状態は変えられないだろう。双方の国民感情は急激に悪化しており、来月の衆院選まで、現在の日本政府は対中政策についていかなる具体的調整もできない。選挙で民主党が下野して自民党が政権を握った場合、日中関係は未知数が増える」と報じた。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年11月29日