中国、列車内の記録写真が話題 人間模様生き生き
中国の列車内の人間模様を生き生きととらえた記録写真「列車の上の中国人」がこのほど、ネット上で話題になっている。一枚一枚が情感たっぷりのモノクロ写真で、鈍行列車に乗ったかつての記憶を思い起こさせる。「揚子晩報」が伝えた。
「列車の上の中国人」は中国の有名カメラマン王福春氏の代表作品。かつて鉄道作業員だった王氏は独特な視点と類まれな忍耐力で、1978年から2000年までの約20年間、列車内の人々の人生を記録し続けてきた。
以前の鈍行列車は、目的地に到着するまでに何日間も座り続けなければならなかったが、それでも乗客たちは皆楽しそうに見える。列車内には娯楽もあれば、愛の出会いもある。格安席に肩を寄せ合って座る恋人同士、寝台で抱き合いながら眠る夫婦、その一つ一つの場面は、ネットユーザーにとっても非常に馴染み深く、心温かくなるものだ。
王福春氏によると、この写真を撮影するために、鈍行列車の常連客になったという。西蔵(チベット)から新疆ウイグル自治区や広州から四川まで、座れる鈍行列車にはすべて乗った。「格安列車はひとつの小さな社会の縮図で、中国の庶民の生活上のさまざまなものが濃縮されている。この30年間の中国の変わった部分と変わらない部分が最も反映されている」と王氏は語る。
この写真を見た多くのネットユーザーは「以前列車の中では込んでいることに対して文句を言うばかりで、こんなにも人を感動させる物語が身近にあることに気付いていなかった」と感嘆の声を上げている。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年4月11日