浙江省は近年から、複数の省級「未来農場」(農場、漁場、牧場などを含む)を建設している。これらの農場は新世代通信技術設備と管理理念を応用し、農業の生産管理、経営モデル、分配体制を体系的に最適化・再構築しており、テクノロジーのスタイルと未来感がたっぷりで、農業の総合的な利益と産業の競争力の向上の面で牽引的・モデル的な役割を発揮している。
浙江省湖州市で完成した「未来農場」第1弾の一つとして、66.7ヘクタール以上の太湖蟹養殖面積を持つ呉興織里恒鑫水産養殖専業合作社は、デジタル化の利便性を実感している。同合作社の責任者である張麗華氏は、「養殖業者は蟹養殖の現場に行かなくても、スマホやタブレットPCで水質の変化をリアルタイムでチェックできるようになった。異常があればシステムが速やかに警報を出し、酸素ポンプなどの設備をいち早く始動することができる」と述べた。
湖州市安吉県に位置する宋茗安吉白茶「未来農場」は、安吉白茶をテーマとするグリーンツーリズムに取り組んでいる。大型ディスプレイには、デジタル茶畑、デジタル工場、製品のトレーサビリティ、企業管理などのデジタル化応用シーンがはっきり見られる。宋茗安吉白茶「未来農場」の関係責任者は、「宋茗安吉白茶『未来農場』はデジタル化エンパワーメントを通じ、『安吉白茶+文化観光』水平統合モデルをルートとし、『農場+村+農家』のモデルにより、『受注+』『雇用+』などの農業連動メカニズムを最適化し、産業と農村の融合を牽引・強化している」と述べた。
湖州市長興県呂山郷に位置する天下牧業「未来農場」で、作業員がハンディスキャナを持ち湖羊の耳の黄色いタグをスキャンし、湖羊の性別、親、血統などの情報が一目瞭然だった。長興天下牧業公司の湖羊の年間飼育頭数は最大5万頭に、出荷頭数は6万頭、年間生産高は1億5000万元(1元は約19.4円)に上る。すでに「スマート環境管理、動画監視、正確な餌やり、個体管理、繁殖管理、モバイルアプリ」などのデジタル化・自動化管理システムを形成している。天下牧業「未来農場」プロジェクト担当者の温政勝氏は、「このデジタル化・自動化管理システムにより、1人で3000頭の羊をしっかり管理できるようになり、飼育効率が大幅に上がり、人件費が下がった」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年4月13日