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世界のスマートフォン市場にとって2022年は、ここ10年で最も厳しい1年となった。中国のスマートフォンメーカーは現在、ハイエンドデバイス市場に進出する機会をうかがっており、アップルとSAMSUNG(サムスン)が握る主導的地位奪取を目指している。これは、中国のスマートフォンメーカーがローエンド市場からハイエンド市場へとその勝負の場を移行していることを示している。
スペイン・バルセロナで2月27日から3月2日まで開催された世界最大のモバイル展示会「MWC Barcelona 2023」において、中国のスマートフォンメーカーは競うように新商品を発表した。例えば、栄耀(HONOR)は、1690ドル(1ドルは約135.9円)の折り畳み式スマートフォン「Magic Vs」を発表した。小米(Xiaomi)とOppoも最近、1000ドル以上のスマートフォンを発表している。
栄耀は今月6日、中国で「Magic 5」シリーズのスマートフォンを発表した。そのうち、最高ランクの価格は7499元(1元は約19.6円)となっている。
世界のスマートフォン市場が低迷する中、中国のスマートフォンメーカーは戦略の転換を進めている。昨年、世界のスマートフォン市場の出荷数は2013年以来最低水準を記録した。ただ、市場調査会社・Canalys のデータによると、800 ドル以上のハイエンドスマートフォンが携帯電話市場全体に占める割合は、2020年の11%から2022年には18%にまで上昇していた。つまり、ハイエンドスマートフォン市場の見通しは依然として明るいということになる。
中国のスマートフォンメーカーが以前焦点を合わせていたローエンド、ミドルレンジのスマートフォン市場は、利益率が縮小の一途をたどっている。さらに、スマートフォンの出荷数が減っているため、利益確保が難しくなっている。高価格帯のスマートフォンを発売することで、中国の各メーカーは利益率を高めようとしているのだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年3月10日