広州大学国家天文データセンター大湾区サブセンターの王鋒教授、中国科学院雲南天文台の鄧林華研究員、昆明理工大学の馮松教授などが協力し、太陽フレアの予報と人工知能(AI)学習の学際的研究を行った。ディープラーニングを利用し、より粒度の細かい太陽予報モデルを作った。これは太陽フレア予報の新たな進展を遂げたことを意味する。国際的な学術誌「アストロフィジカルジャーナル」がこのほど、同研究成果を発表した。
太陽表面の大気には各種スケールの活動現象が存在するが、これらは主に太陽の磁場によって支配される。磁場の構造が複雑であるほどより多くのエネルギーが保存されやすい。磁場構造に保存される磁気エネルギーが多くなりすぎるとともに、磁場の配置がより複雑になると、太陽爆発によりエネルギーが放出される。太陽フレアは太陽爆発活動の一種の現れだ。太陽フレアは局地的な激しい爆発活動現象で、短時間内に太陽のエネルギーを大量に放出し、局地的な瞬時の加熱を引き起こすことができ、外部に各種電磁波を放出するうえ、粒子放射線の急激な増加を伴う。
太陽動力学天文台のフィルター型観測装置である太陽圏磁場観測装置は、鉄吸収線を利用し太陽光球表面のドップラー運動、連続スペクトルの強度、活動エリアのベクトル磁場などを測量し、これを太陽の磁気活動プロセスと内部の動力学的プロセスとの相互関係の研究に用いる。太陽圏磁場観測装置の磁気地図は現在、全太陽面磁場測量における時空分解能と精度が最高の磁場データだ。
合同研究チームは対抗ネットワークの生成により、サンプル数が不足するフレアのタイプを補った。そしてハイブリッド畳み込みニューラルネットワークを利用し、フレア予報モデルを構築した。従来の方法と比較すると、このモデルは自動的に情報の特徴を抽出し、情報の損失を減らせる。モデルの訓練もより効果的で正確になり、実際の技能統計ポイントの平均値も大幅に上がっている。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年10月12日