中国のクラウドサービス・阿里雲(アリババクラウド)は20日、今後3年、2000億元(1元は約15.1元)の追加投資を行い、クラウドOSやサーバー、チップ、ネットワークなどの重要コア技術の研究開発及びデータセンターのさらなる建設に用いることを発表した。中国新聞社が伝えた。
阿里雲智能の張建鋒総裁は、「雲智能は、阿里巴巴(アリババ)の核心的戦略の一つで、11年間投資を続けてきた。新型コロナウイルスの感染拡大を理由に、投じる資金を減らすことはせず、逆に増やす」と語った。
阿里雲は既に、世界の21エリアにクラウドデータセンター100ヶ所ほどを設置し、液冷、水冷、風力エネルギーなど、省エネ技術を広く活用して、エネルギー消費量を減らしている。現在、阿里雲のクラウドOS・飛天(Apsara)のサーバーは100万台規模に達している。3年で2000億元の追加投資を行うということは、阿里雲のデータセンターやサーバーの規模が3倍に増加することを意味し、世界最大のクラウドインフラを目指していくことになる。
調査会社・Canalysの統計によると、19年第4四半期(10‐12月)の時点で、阿里雲は中国市場でトップに立ち、市場シェアは46.4%に達している。調査会社・GartnerとIDCの統計によると、阿里雲の世界ランキングは3位で、その成長ペースはアマゾンやマイクロソフトを上回っている。クラウドコンピューティングやデータセンターは、中国の「新インフラ」の重要な分野となっている。19年、世界のクラウドデータセンターの割合は従来のサーバールームを上回り、クラウドコンピューティングはITインフラの主導者となっている。クラウドコンピューティングは、コストや安定性、安全、效率などの面でも従来のITを大きく上回るようになっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年4月22日