北京市気象局は、このほど微博(ウェイボー)や微信(WeChat)の公式アカウントで、今年第一期花粉飛散実況および花粉濃度予測を発表している。今年の花粉飛散情報と予測の発表時期はいずれも、例年より1ヶ月早く繰り上げてスタートしている。
「3月1日の北京市における花粉濃度観測結果は、1千平方ミリメートルあたりの飛散数は平均11個で濃度は非常に低い。3日の市街区域における飛散数は、同10~30個前後と予想され、非常に低いレベルにある」、これは3月2日に北京市気象局が微博(ウェイボー)および微信(WeChat)の公式アカウント「気象北京」を通じて発表した今年第一期の花粉飛散実況および花粉濃度予測だ。例年であれば、この予測は、4月1日から発表されている。
今年の花粉濃度予測の発表時期がこれほど早まった原因について、気象部門は、「気温は花粉シーズンの開始を左右する重要な気象要素となる。比較的高い気温が続くと、植物に影響を及ぼす積算温度により早く達し、生長・発育ペースが加速する。反対に、低い気温が続くと、植物の生長・発育ペースが遅れる」と説明している。
北京市において春季の花粉症の主な原因となるのは、主に、ニレ科、ヒノキ科、松科、ヤナギ科など木本植物(樹木)の花粉だ。このうち、ニレ科の植物は、北京で春の比較的早い時期に開花する植物であることから、気象部門はニレ科植物の花粉が飛び始める日を、北京の春季花粉シーズン開始の目安としている。積算温度のモデルと、2019年9月1日から現在までの平均気温実況データと今後10日間の平均気温予測データも加味して、市気象局はニレ科植物の花粉飛散期をシミュレーションした結果、2020年2月の北京市平均気温は例年より全体的に高く、過去10年間の平均気温より1.8度高かったことから、積算温度条件に影響を与え、例年よりも早めに植物の冬眠を終息させ、開花期に入り、それにより今年の花粉飛散開始日は全体的に前倒しとなるという結論に達した。
市気象局気象サービスセンターの葉彩華副主任は、「花粉飛散シーズンが繰り上げられるのと同時に、花粉症を発症する市民も増えることになるとみられており、花粉飛散観測・飛散予測サービスを繰り上げてスタートすることは非常に重要なことだ。気象部門は、北京における今年の花粉飛散観測業務を、例年の4月1日から3月1日に繰り上げた。終了は予定通り10月15日を予定している」と説明した。
「人民網日本語版」2020年3月10日