米国務省は現地時間2日、期限を決めて中国メディア5社の中国籍職員の人数に制限を設けることを発表した。米側のこの行動は中国メディアの記者を『事実上追い払う』ものであり、全く根拠と道理がなく、米側の冷戦思考とイデオロギー的偏見に基づく政治的抑圧であり、米側の言う『報道の自由』の偽善性及び露骨な『ダブルスタンダード』、そして覇権的行為が露呈した。中国側はこれに断固として反対し、強く非難し、直ちに過ちを正すよう米側に促す。また、中国側は対応し、措置を講じる権利を留保する。(人民日報「鐘声」国際論評)
メディアは各国の人々が意思疎通を強化し、理解を増進する重要な架け橋であり紐帯だ。長年にわたり、中国メディアの駐米記者は米国の法規を厳格に遵守し、報道の職業倫理を順守し、客観・公正・真実・正確の原則を堅持し、米国でニュース報道を行ってきた。そのプロフェッショナリズムは業界で一様に認められている。中国メディアの駐米記者は中米両国民間の理解と意思疎通の増進、両国間の人的・文化的交流の促進、さらには両国関係発展の促進のために積極的な役割を果たしてきた。
米側が一貫して標榜する「報道の自由」はどこへ行ったのか?中国メディアの在米機関の正常な運営を理不尽に妨害してきたことから、その偽善性は明らかだ。中国メディアに「外国代理人」の登録を要求し、中国メディア5社を「外国の宣伝機関」に認定し、さらには中国メディアの駐米記者をいわゆる人数制限の名目で事実上「追い払う」。米側は中国メディアを抑圧する行動をエスカレートさせ続け、中国メディアの米国での正常な報道活動を深刻に妨害し、両国間の正常な人的・文化的交流を深刻に妨害してきた。
米側は「中国メディアの在米人員を減らすのは米中関係において『対等』を実現するためだ」と主張するが、いわゆる「対等」を図るとは、米側が中国メディアを差別し、排斥し、抑圧するための口実に過ぎない。実際には中国メディアの駐米機関は9社しかない。一方で、米国メディアは中国内に29社ある。中国はこれまで米国メディアの在中機関の人員数に制限を設けたことはない。実際には、米側は絶えず小細工を弄して中国メディアを「非対等」に扱ってきた。2018年から現在まで、米側はビザ発給の拒否や引き延ばし等の手段によって、中国側記者の正常な渡米を制限してきた。昨年以降、すでに少なくとも21人がビザ発給を拒否されている。米国の駐中国記者はビザの有効期間内に中米間を複数回往復できるが、米側は中国の駐米記者に対して差別的措置を取っており、シングルエントリービザしか発給しない。
米側のいわゆる「対等」という口実が非常にナンセンスである事は、不動の事実が十分に物語っている。率直に言って、冷戦思考とイデオロギー的偏見に固執する彼らはすでに自信を失っているのであり、彼らが怖れ、因縁をつけているのは、正しい道理を奉じ、正義を広める中国の国際的発信力なのだ。
米側はいわゆる「報道の自由」のマスクを取り、その「圧力効果」によって国際法と国際協力を破壊することも辞さない。その政治的目的は明々白々だ。米側のこの行動について、国際世論は「メディアの領域に及ぶ中国に対する政策的で全面的な抑圧」と次々に指摘している。「各国が新型コロナウイルス対策に追われている中、米側のこの行動は情報の流れを阻害し、全世界の感染症との戦いの大局に影響する可能性もある」と警告を発するメディアもある。
メディアが国際交流・協力において積極的役割を果たすのを促し、メディアの正常な活動のために便宜を図る。これは現在の世界であまねく通用する基本的な国際ルールであり、国際道義だ。中国メディアに対する政治的抑圧を直ちに止め、中米双方の共通利益に着眼し、中米の相互信頼と協力に資する事を多く行うよう米側に忠告する。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年3月4日