四川省宜賓市■県(■は王へんに共)の川煤集団の杉木樹炭鉱で14日午後3時26分に浸水事故が発生し、5人の死亡が確認され、13人の安否が不明となった。そして18日午前2時57分になって13人全員の生存が確認されるといううれしいニュースが飛び込んできた。さらに緊急援助指揮部は同日午前5時55分、約87時間に及ぶ救出活動の末、まず2人の救出に成功したことを明らかにした。人民網が各社の報道をまとめて報じた。
午前6時20分にはさらに2人が救出され、治療のため救急車で病院に搬送された。
そして、午前7時56分には13人全員の救出に成功した。
事故発生から87時間後、最初に救出された作業員2人。
全員無事救出という感動の結末に、現場にいた救助隊員や関係者は歓声を上げ、大きな拍手でその信じがたいほどの奇跡を祝った。
14日の事故発生後、捜索救助活動が直ちに展開された。事故現場は、炭鉱入口から10キロ離れており、救助隊員がそこまで到達するのには地下を約2時間かけて歩いて移動しなければならない。四川省政府の主要担当者は現場で救援活動を指揮し、応急管理部も指導に当たる作業グループを派遣した。現場では、専門の救援チーム13チーム、合わせて251人が救助に当たった。
閉じ込められていた作業員全員の救出のニュースに歓喜する管理室の職員ら。
いかに効率よく排水を行うかが、今回の救援の最大のカギとなった。当初、炭鉱地下の水位は1時間ごとに445ミリ上昇。水位は上昇を続け、最高で138メートルに達し、閉じ込められていた作業員がいたトンネルの出入り口より8メートルも高くなった。指揮部は迅速に浸水ポイントを塞ぎ、故障したケーブルや換気システムを修理すると同時に、大量のポンプを調達して排水作業を行った。
四川日報の報道によると、現場の指揮部の責任者は、事故発生から80時間以上が経っていたにもかかわらず、閉じ込められていた13人全員が生還できたのは、外部から科学的でスピーディーな救出活動が行われた以外に、以下の3つの理由があると分析している。
まず1つ目は、閉じ込められていた作業員は経験豊富で、ヘルメットのライトを交代で灯して、光源がある状態を保ち、皆がモチベーションを保つことができるようにしていた点だ。
2つ目は、閉じ込められていた作業員は炭鉱の地形を熟知しており、浸水が発生した際、全員そろって生存率が最も高くなる方向へ避難していた点だ。また、13人全員が同じ場所にいたことも、短時間の間に全員を救出できることにつながった。13人全員が一緒にいるのかどうかという点については、救援指揮センターが当初最も心配していた点だった。
3つ目は、閉じ込められていた作業員が避難していたのは他より高い場所で、比較的十分な空気があった点だ。また、炭鉱内の気温も約24度に保たれ、作業員が体力を温存できるのに有利な条件となっていた。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年12月18日