病院や製薬業、養殖業が排出する廃水には、抗生物質が残留していることが多い。これらの廃水を処理せず直接排出すれば、生態バランスに深刻な影響を及ぼし、人の健康を脅かす。固体・液体・気体以外の物質存在の「第4形態」とされているプラズマは、近年、工業や農業、生物医学などの各分野における応用面で高い将来性を示している。新華網が伝えた。
黄青研究員は企業と協力し、「プラズマ・バイオテクノロジー」を利用した廃水処理及び抗生物質分解プランを打ち出した。彼らは近ごろ、抗菌薬「ノルフロキサシン」を例として研究を進め、プラズマを利用して生成したオゾンがノルフロキサシンに対して脱フッ素反応を起こし、ノルフロキサシンのカルボキシル基とキノロン基の断裂を引き起こすことを発見した。実験により、ノルフロキサシンの高効率かつスムーズな分解が可能であることが証明された。同技術はさらに、テラマイシン、テトラサイクリン、オーレオマイシン、ドキシサイクリンなどの抗生物質に対しても分解作用があることが分かった。
説明によると、同処理技術はシンプルで使用しやすく、低コストで二次汚染も発生しない。現在すでに40以上の汚染処理応用例があり、実用型医療と養殖廃水処理新技術の開発にとって重要な意義を持っている。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年9月9日