中国石油大手の中国石化(シノペック)が展開するガソリンスタンド併設コンビニエンスストアの中石化易捷は9月3日、新ブランド「易捷コーヒー」を発表した。1号店は蘇州で開店し、中国石化ガソリンスタンドのコーヒーが正式に市場に出ることとなった。易捷コーヒーはガソリンスタンド併設コンビニ業務「テイクアウト+来店」新小売モデルの革新だという。易捷コーヒーは異なるポジショニングのシリーズ商品、92号(ブラック&ホワイトコーヒー)、95 号(トレンディースペシャル)、98号(エクセレントシリーズ)を打ち出しており、ガソリンの種類である92(レギュラー)、95(欧米のレギュラー)、98(ハイオク)を使った商品名が中石化ガソリンスタンドのシーンとマッチしている。
アナリストは、「中石化易捷が独自のコーヒーブランドを立ち上げたことは、ガソリンスタンドコーヒーに相当な市場前途があることを証明するに十分だ。また、同社の参入が国内コーヒー市場の既存構造をさらに変えることも期待される」と分析している。
易捷コーヒーブランド立ち上げのニュースは3日、中国石化の微博(ウェイボー)公式アカウントで発表された。発表された写真を見ると、易捷コーヒーの店舗内装は現在増えているカフェブランドと似たスタイルで、ガソリンスタンドコーヒーという属性を際立たさせるため、店のカウンターの最も目立つ場所に、店内で提供する3種類のコーヒーを示す「92#」、「95#」、「98#」の三つの電飾看板がデザインされている。
業界関係者は、「易捷コーヒーが持っているブランド遺伝子はほかの飲食ブランドと比較的はっきりとした違いがある。易捷コーヒーには中石化という後ろ盾があるし、ほかの飲食ブランドと違って大量の店舗資源を持っている。しかし、易捷コーヒーの位置する分野にはすでに既存チェーンのコーヒーブランドがあるし、コンビニもここ2年ほどコーヒー展開を加速している。易捷コーヒーはガソリンスタンドにおいては比較的顕著な優位性があるが、一つのブランドとして本当に市場に打って出た場合にどのように発展していくかは未知数だ」と指摘している。(編集AK)
「人民網日本語版」2019年9月4日