中国の婁◇監督(◇は火へんに華、ロウ・イエ)が手掛けた、鞏俐(コン・リー)、趙又廷(マーク・チャオ)、オダギリジョー、トム・ヴラシアらが出演する映画「サタデー・フィクション(蘭心大劇場)」が4日夜、ベネチア国際映画祭で公式上映された。21のコンペティション部門出品作品の一つとして、同映画祭の最高賞である「金獅子賞」受賞を目指す。新華社が伝えた。
「サタデー・フィクションは、抗日戦争中の1941年の上海が舞台となっている。物語は、同年12月7日に日本軍がハワイの真珠湾を奇襲する1週間前から始まる。当時の上海租界区は、表面的には落ち着いているように見えたが、実際には、各国のスパイが暗躍する場所だった。
コン・リーが演じる女性映画スター于堇は、この時、上海に戻り演劇の舞台に立っていたが、彼女の真の身分は、同盟軍のスパイであり、光と影の対立がここから始まる。映画は、全編通じてモノクロ画面が続き、演劇のストーリーと現実とが交錯していく。ロウ・イエ監督得意のハンディカメラによる撮影スタイルにより、混乱という大きな流れに巻き込まれた時代背景のもとで、登場人物一人一人の奮闘と人生の選択が描き出されている。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年9月6日