火災現場の様子(写真提供・ロイター通信)
日本時間18日に発生したアニメ制作会社「京都アニメーション」(京アニ)の第1スタジオの放火事件は同日夜の時点で33人の死亡と36人の負傷が確認された。人民日報と海外網が報じた。
現地メディアの統計によると、日本でこれほどの規模の犠牲者が出た放火事件は実に19年ぶりとなるとしている。
火災が発生したのは、18日午前10時半ごろ。火災発生時、付近の住民の多くが大きな爆発音を耳にしていた。外に出てみると、京アニのビルの両側から、黒い煙がもうもうと噴き出していた。火災発生当時、3階建てのビルの中では約70人の社員が仕事をしていたとみられている。
ネットユーザーが撮影した制服警官に取り押さえられた容疑者とみられる男の様子。
午後3時ごろ、火災は鎮圧された。放火したとみられる男は、警察に身柄を確保され、顔と胸に火傷を負い、京都市内の病院に搬送された。この男は、京アニの社員ではなく、以前に同社で働いていたこともなかった。
京アニの八田英明社長によると、同社は以前から脅迫メールが届いていたという。また今回の放火事件が起きる前にも公式サイト上に会社を脅迫する内容の投稿があった。八田社長は、「常に脅迫があったと言うわけではないが、『死ね』や『殺す』などの言葉が書かれた複数のメールは受け取っていた」としている。
また、八田社長は、「今回の放火事件に対しては、弁護士に連絡を取り、厳しい態度で対応したい。火災現場は、弊社にとって核となる場所だった」と続けた。
駐日本中国大使館が発表した弔意と慰問のコメント(キャプチャ画面)。
京アニの制作スタジオは、地上3階建て、面積は約700平方メートル。今回の火災で1階から3階まで全焼した。日本メディアの報道によると、放火事件が起きた京アニは1981年に設立し、従業員は約160人。これまでに「涼宮ハルヒの憂鬱」などの有名アニメ作品を制作している。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年7月19日