中国教育部(省)は3日、2019年第1号留学注意喚起を発表した。留学注意喚起の発表後、教育部は国務院新聞弁公室でこの問題に関する記者会見を開き、記者の質問に回答した。新華社が伝えた。
国家留学基金委員会の生建学秘書長は、「高等教育が国際化する中にあって、米国は『国家の安全』を名目に中国人留学生に対するビザ引き締め政策を取り、あらゆる手段を講じて中米間の正常な教育交流と人員の往来を妨害しており、中米の国家間及び国民間の交流と往来にとって不利益な状況をもたらしている。先ごろ、イェール大学、スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校、カリフォルニア大学デービス校は相次いで教育の開放と国際交流を支持する声を発している。イェール大学学長は、『開放は米国のトップレベルの研究型大学が卓越した成果を上げるためのカギであり、そしてイェール大学のシンボルであり続けなければならない』と強調した」と述べた。
最近あるメディアは、マサチューセッツ工科大学が2019年に学部生として中国大陸部の学生を1人も入学させなかったと報じた。米国の大学が中国大陸部からの学生に門戸を閉ざしつつあるという噂もある。
この点に関して教育部の続梅報道官は、「教育部はすでに在外公館に対し関連状況の事実確認を行うように要請し、米国の一部の大学にも状況を確認しており、さらに省級教育行政部門にも初歩的な事実確認を行っているところだ。現在までに把握している状況では、すでに大陸部の学生がマサチューセッツ工科大学から合格通知書を受け取っている。また、イェール大学やコロンビア大学といった大学も大陸部の学生に対し学部生の合格通知書を10通以上送付したことを明らかにしており、この数はこれまでの年とほぼ同程度」と述べた。
また続報道官は、「全体的に見ると、中米貿易摩擦が続いているにも関わらず、中国人学生の米国留学をめぐる情勢は全体的に安定している。このところ、ハーバード大学やイェール大学、スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校、ライス大学など一部の米国有名大学の学長らが『中国の学生を含む海外からの学生と学者を歓迎し、サポートする』とする声を次々と発している」と語った。
続報道官は、「ハーバード大学の学長が『中米大学間はさらに協力と交流を強化すべきで、これは中米関係にとって特に重要だ』としており、またライス大学の学長は全校のすべての人員に対し、『ライス大の海外からの学生や教職員、訪問学者は、どこから来たかに関わらず、ライス大学で尊重され、歓迎される』とする書簡を送った。こうした例を見ても、米国の大学の中国との交流・協力に対する態度は開放的なものであり、留学生に対しても歓迎の態度を取っていることが分かるだろう」と述べた。(編集AK)
「人民網日本語版」2019年6月4日