「恐竜パパ」と呼ばれ中国でも絶大な人気を誇る日本の絵本作家・宮西達也さんがこのほど、中国を訪問。還暦を過ぎても、少年の心を持った素敵な作家の宮西さんは湖北省武漢市で親子2000人が参加する講演イベントを開いた。
宮西さんは、飛行機が嫌いというものの、ここ15年で日本と中国を30回以上行き来しており、スーツケースにはいつもアンキロサウルスの赤ちゃんのぬいぐるみが入っている。それは、宮西さんの作品に度々登場する代表的なキャラクターで、宮西さんの「ラッキーアイテム」という。
宮西さんは、毎年講演会を行うと、ファンから心を込めて作ったプレゼントをたくさんもらうといい、どのプレゼントも大切にし、子供のようにその中から数点を選んで、持ち歩いているという。
どの都市に行っても、宮西さんは子供のように好奇心旺盛で、街の大通りや裏通りなどに足を運んで地元の人々の生活を観察したり、交流したりする。宮西さんは中国のファンたちからその苗字と同じ発音の「恭喜(めでたい)」に引っ掛けて親しみをこめて「めでたいおじさん」と呼ばれている。
中国で最も有名な宮西さんの作品のタイトル「おまえうまそうだな」からも分かるように、宮西さんはおいしいものが大好き。どこに行っても、地元グルメを楽しむ。
毎回講演前には宮西さんは何度も通訳者と話し合いをするなど、しっかりと準備をする。また、現地の読者に気持ちが伝わるようにと、現地の言葉であいさつできるように一生懸命勉強する。武漢でも、宮西さんは、武漢の地元の方言で「こんにちは」とあいさつした。
今回のイベントには、ファンの多くが一家三世代一緒に参加し、宮西さんの魅力を間近で感じた。最も遠い所では内蒙古(モンゴル)自治区から来たファンもいた。
約2時間の今回の講演会は空席なしの大盛況で、宮西さんは絵本作家としての経験や創作にまつわるエピソードなどを語った。
多くの人の目に、宮西さんは「成功者」として映っているかもしれないが、実際には宮西さんにも貧乏生活を送っていた下積み時代もあり、自身の作品が売れるようになって「成功者」になってからも、「お金や名誉、大きな家、高級車を持っている人が偉いのだろうか?」と考えたといい、「お金や地位、権力を持っていることがすごいことだとは思わない」と話す。そのため、自身の恐竜シリーズの作品はどれも「やさしさと思いやり」をテーマにし、夢や希望を伝えている。
宮西さんは、子供たちと一緒に過ごす時間を特に大切にし、どこに行っても「恐竜パパ」と叫びながらはしゃぐ子供の中に埋もれている。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年4月18日