中国人の海外旅行が高度化 自由旅行、オーダーメイド旅行が急増

人民網日本語版 2019年03月22日14:35

中国観光研究院と携程旅遊網のビッグデータ連合実験室がこのほど発表した「2018年中国人観光客海外旅行ビッグデータ報告」によると、2018年も中国は世界最大の海外観光客の送客国の地位をキープした一方で、海外旅行は個人化の流れが明らかで、自由旅行、オーダーメイド旅行、グループ旅行などが急速な伸びを示したという。「経済日報」が伝えた。

同研究院は、「2018年に、中国は1200億ドル(1ドルは約110.5円)の海外旅行消費を達成し、一人あたり平均海外旅行消費額は約5400元(1元は約16.5円)に上る見込みだ。観光産業は中国の経済成長を牽引する重要なパワーとして軽視できないものになり、世界の経済成長にも新たな活力を注入した」との見方を示した。

携程の海外旅行データによると、18年に携程旅遊網の予約プラットフォームを通じて海外の団体旅行、自由旅行、オーダーメイド旅行を申し込んだ人の平均消費額は5500元で、質の高い海外旅行のためならより多くのコストも惜しまないという消費者の傾向がうかがえる。

携程の海外旅行専門家によると、「18年に中国の海外旅行は『消費高度化』の段階に入った。旅行者は支出を増やし続け、より質の高い旅行商品を買い求めた。また観光中心の旅行から深い体験を味わう旅へと変わってきている。18年に携程の海外グループ旅行を申し込んだ観光客は前年の4倍に増えた。携程のオーダーメイド海外旅行ニーズの増加率は150%に達し、一人あたり消費額は7800元だった。現地ガイドを申し込んだ人が同200%以上増加した」という。

データによると、80後(1980年代生まれ)は財力と体力を兼ね備えているため、引き続き海外旅行の中心層であり、全体の29%を占めている。ただ、18年には90後(1990年代生まれ)が70後(1970年代生まれ)を超えて海外旅行の担い手になりつつある動きがみられ、全体のうち18%を占めた。若い人の間で、特に90後と00後(2000年代生まれ)の間で「思い立ったらすぐに出かける旅行」が流行っており、ネットで自由旅行商品を選び、気に入った飛行機の便やホテルを組み合わせてお得な価格で旅に出る。予約から旅行当日までの時間がどんどん短くなり、旅行中に観光地のチケット、レンタカー、日帰り旅行を予約する人もいて、海外旅行はますます個人化している。

「消費高度化」は海外旅行の基調をなしている。18年に携程の4〜5ダイヤクラスの団体ツアー商品を申し込んだユーザーは全体の82%を占め、17年に比べて2ポイント上昇した。3ダイヤクラスを選んだ人は18%にとどまった。前出の専門家は、「これまでのような観光バスに乗って眠りこけ、目的地に着くとバスを降りて写真を撮り、店に入ればひたすら買い物をするだけの旅行と異なり、今の海外旅行客は体験によりお金を使いたいと考え、食事、ホテル、移動、観光体験など各方面で高い品質と個性を追求している」との見方を示す。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年3月21日

  

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