ザリガニ料理(撮影・泱波)。
「湖北省の短大に初めて開設されたザリガニ学部の卒業見込みの学生全員の内定決定」という情報がこのほどネット上で注目を集め、多くのネットユーザーが、冗談交じりに、「私も入学したい」とコメントを寄せている。北京青年報が伝えた。
〇2017年から学生募集開始 卒業後は「短大卒業証書」を取得
湖北省潜江市はザリガニの産地として有名で、「ザリガニ学部」が開設されている湖北省江漢芸術職業学院(短大)は、現地の特色に立脚した学校で、湖北省教育庁の認可を得て2017年に産学提携を展開し始め、「ザリガニ産業技能型人材の育成」を目指す一般学部を開設した。
当時、江漢芸術職業学院は食文化学院を新設し、この食文化学院にザリガニに特化した「調理技術・栄養」、「ケータリングマネジメント」、「マーケティング」の3学科が新設された。同学院は、ザリガニという特色産業に立脚した授業を行うことから、学生やネットユーザーから、面白半分に、「ザリガニ学部」と称されている。
学生は、晴れて卒業すると、教育部(省)が発行する「普通専科」の証書、つまり「短大卒業証書」を取得することができる。
〇学生募集数は毎年倍増 2019年度は200人に
同校の学生募集は、「単独募集」と「統一募集」の2つのルートがあり、毎年、単独募集は3月ごろ行われる。募集の対象となるのは、湖北省に戸籍を持つ中等職業学校の新・既卒生と高等学校既卒生で、年齢40歳以下、「一般教養」と「専門技能」の試験を受ける。統一募集は、全国各地の受験生が、毎年行われる高考(中国大学統一入学試験)を受験し、国が定めた合格ラインに達すると入学が許可される。3学科の学費は年間5千元(1元は約16.5円)。
2017年度募集では、3学科各50人の学生を募集したが、実際には計86人が入学した。学校職員は、「これらの専門学科の将来性はあまりないだろうと多くの人は考えていた。『ザリガニ学部』が誕生したばかりの頃は、誰もが様子見の態度をとっていた。その後、学生がみんな優れた実習先を見つけたため、翌年から、各学科100人以上に募集人数を増やした。今年は、各学科200人を募集する予定だ」と紹介した。
〇卒業生は皆「シェフ」に 平均月給1万元超
学校職員は、「2年間のカリキュラムにもとづき、2017年度入学生は間もなく卒業する。卒業見込みの学生全員と2018年度に入学して実習に入っている学生までも、すでに就職先が決まっている。卒業生の初任給は最低8千元、1万元から2万元も少なくない。平均すると、今年度卒業見込みの学生たちの平均月給は1万元を上回る」とした。
また、「ザリガニ学部第1期卒業生の就職先は、五つ星クラスホテルや飲食チェーン企業で、調理技術・栄養科の学生は、ほとんど厨房に入ってシェフになり、報酬もやや高めとなる。ケータリングマネジメントとマーケティング学科の学生は、店舗管理や営業担当となり、店長やマネージャーを務めるケースが多い」とした。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年3月12日