新個人所得税法の施行にともない、人力資源管理や財政・税務管理の業務にこれまでにない変革が生じている。同時に、人的資本や財政・税務業務にあかるく、実務操作に長けた新たな職業である「薪税師(人事管理、給与計算、納税業務に特化した税理士)」という職業が誕生している。広州日報が伝えた。
〇「薪税師」研修に人気集まる
2019年1月1日、「中華人民共和国個人所得税法」の全面的な施行がスタートすると、人的資本や財政・税務業務にあかるく、同時に実務操作に長けた革新型・複合型人材に対するニーズが激増した。こうした広い範囲での背景を受けて「薪税師」という新たな職業が気運に乗って誕生した。
ここ数ヶ月の間に、中国全土で「薪税師」研修と所得税務サービスのブームが起こり、すでに4千人以上が研修に参加している。
〇研修参加者の8割以上が個人参加
「薪税師」研修に参加しているのは、企業の創業者や人事部門や財務部門のトップ、董事会の秘書、その他高級・中級管理職など実にさまざま。研修に参加する目的は、企業が現在抱えている人材管理に関する問題を解決するためだとしており、具体的には、「企業の人件費を引き下げる」、「企業経営の規則化レベルを引き上げる」、「企業の組織構造と給与体系を最適化する」などがその目的として挙げられている。またなかには自身やそのチームが社会のために所得納税サービスを提供するための能力を育成することを目的としている人もいる。参加者の8割以上は個人的に研修に申し込んでおり、自身の専門スキルを高めることを目的としている。
〇将来性があり、高収入が見込める職業との見方
「薪税師」は、中国では新たに誕生した職業だが、給与計算や税務サービスは、国外では非常に成熟し、しかも一般的な社会化されたサービスの一つとなっている。給与計算や税務サービスを提供する専門機関は、社会の雇用を生み出し、産業構造を最適化する上で極めて重要な役割を果たしている。また給与計算や税務サービス業務に従事する専門技術者も社会的地位が非常に高く、高級専門職従事者の年収は100万元(約1700万円)に達するという。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年3月5日