「女性ドライバー」は、これまでずっと、「運転技術が劣る」、「頼りにならない」といった汚名を着せられていた。しかし、あるビッグデータによって、女性ドライバーのこうした汚名を返上した。北京青年報が伝えた。
長沙交通警察は3月8日、公式微博(ウェイボー)上であるビッグデータを発表した。このビッグデータから、女性ドライバーが交通違反や交通事故を起こす確率はいずれも、男性ドライバーより低いという事実が明らかになった。長沙市交通警察分隊に所属する肖警官は、「2018年12月31日時点で、長沙市の男性ドライバーは211万6千人、女性ドライバーは113万4千人で、男性は女性の1.87倍となっている。同年、長沙の男性ドライバーが交通違反を犯した確率は、女性ドライバーの1.2倍、男性による交通違反の発生件数は女性の2.19倍、男性が交通事故を起こした確率は女性の2倍、男性による交通事故の発生件数は女性3.8倍にそれぞれ上った」とした。
ビッグデータが発表された後、多くの男性ネットユーザーが、「女性ドライバー」に対する先入観が変わったとコメントした。女性ネットユーザーも、女性ドライバーの名誉を護るために、自分の運転技術を引き続き磨かなければとしている。しかし、「これらのデータは決して説得力があるとは言えない。というのも、女性ドライバーが頼りにならない理由は、交通事故や交通違反の発生件数だけではなく、危機に対する対処が的確とは言えないことによる」という意見も寄せられた。
〇26年間違反ゼロの「女神ドライバー」が突き付けた「挑戦状」
ビッグデータによる裏付けのほか、長沙交通警察は、市内で26年間違反ゼロの実績を持つ「女神ドライバー」こと呉暁紅さんが男性ドライバーに対してつきつけた「挑戦状」動画も公開し、1年間の期限で「違反ゼロ挑戦」の戦いを受けて立つ男性ドライバー1人を募集した。
呉さんは、湖南竜驤7路線バスの運転手で、すでに26年間の運転歴を持つバス運転手。さらに現在まで、「交通事故ゼロ・違反行為ゼロ・苦情ゼロ」という「三ゼロ記録」を保持している。
肖警官は、「26年間違反ゼロというのは、呉さんが130万キロメートル以上、安全運転を続けてきたことを意味している。つまり1台の自家用車で1年間で2万キロ走った場合に置き換えると、65年間にわたって責任を伴う交通事故や交通違反を起こしていない計算になる」と紹介した。
世間で言われている女性ドライバーに対する偏見について、呉さんは、「運転時の心理状態からみると、女性ドライバーはより注意深く慎重だ。慎重であればあるほど、事故は起こらない。一方、男性ドライバーは、根拠のない自信を簡単にもってしまう。我々バス運転手のデータからも、同じような結果が見られる。女性のバス運転手が事故を起こす確率は、男性バス運転手よりもはるかに低い」とコメントした。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年3月12日