3月10時午前0時28分、中国は西昌衛星発射センターで、キャリアロケット「長征3号乙」を使い、商業衛星「中星6C」の打ち上げに成功した。衛星は予定の軌道に乗った。
3月10時午前0時28分、中国は西昌衛星発射センターで、キャリアロケット「長征3号乙」を使い、商業衛星「中星6C」の打ち上げに成功した。衛星は予定の軌道に乗った。中国の「長征」シリーズの300回目の打ち上げであり、中国宇宙航空産業の発展の歴史における重要な節目になった。
1970年4月24日に「長征1号」が初めて打ち上げられてから、2007年6月1日に「長征3号甲」を使って通信衛星「■(品の口が金)諾3号」が打ち上げられ「長征」シリーズの打ち上げが100回に達するまでに要した時間は37年間で、毎年平均2.7回の打ち上げが行われたことになる。次に14年12月7日に「長征4号乙」を使って中国・ブラジル地球資源衛星が打ち上げられ、「長征」の打ち上げ200回目を達成するのには7年半がかかり、年平均13.3回になった。それから300回目の達成までの時間はわずか4年ほどで、年平均23.5回だ。100回、200回、300回の大台を達成するまでの時間がどんどん短くなり、ここからキャリアロケットの高密度の打ち上げが常態化したことがわかり、また中国宇宙航空産業の高度成長と中国の科学技術レベルや総合的国力の急上昇がうかがえる。
中国航天科技集団有限公司が独自に開発した「長征」シリーズは、中国の打ち上げ任務の96.4%を担い、中国が打ち上げた宇宙機の総質量の99.2%を占める。70年の初打ち上げから現在までの間に、宇宙機506機を予定の軌道に送り込み、無から有へ、直列エンジンから補助エンジンへ、単一ロケットによる単一衛星の打ち上げから単一ロケットによる複数衛星の打ち上げへ、衛星打ち上げから有人宇宙船や月探査機の打ち上げへ、既存のキャリアロケットから次世代のキャリアロケットへと、一連の重大な飛躍を遂げ、積載能力も軌道投入の精度も世界の先端レベルに達し、中国でトップの、世界的に有名な、国際ハイテク産業で独自の知的財産権を備えたブランドへと成長した。
統計によると、「長征」の300回の打ち上げは成功率が約96%に達し、51〜300回目を1〜50回目と比べると、成功率が著しく上昇し、より安定したことがわかる。201〜300回目の打ち上げでは、宇宙機225機を予定の軌道に送り込み、打ち上げ成功率は97%に達し、世界のトップクラスだった。
2018年には、キャリアロケットの連続打ち上げ成功回数が37回に達し、世界の宇宙航空界における年間打ち上げ回数で単独1位になったとともに、過去約20年間の世界各国での宇宙航空打ち上げ史の中で、連続打ち上げ成功回数の最高を更新し、世界新記録を打ち立てた。
「長征6号甲」、「長征7号甲」、「長征8号」などの次世代中型キャリアロケットは、計画に基づいて順調に開発が進められている。低軌道で最大の積載能力をもつ次世代キャリアロケット「長征5号乙」は試験機の製造段階に入り、将来は宇宙ステーションのキャビン打ち上げ任務を担うことになる。重量物打ち上げロケット(HLV)の重要プロジェクト実施プランは論証作業が全面的に行われ、30年頃の初飛行が予定される。きたる未来には、中国航空宇宙産業は宇宙空間の出入と空間までの輸送方法も1回だけの利用から再利用が可能になり、輸送のみから輸送と空間での作業の結合が可能になるなど、重大なブレークスルーを達成する見込みだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年3月10日