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加速スイッチ入った「外商投資法(案)」 全人代で審議へ

人民網日本語版 2019年03月05日16:30
加速スイッチ入った「外商投資法(案)」 全人代で審議へ
第13期全国人民代表大会第2回会議は3月4日午前、人民大会堂で記者会見を開き、大会の張業遂報道官が大会の議事日程、大会の活動に関する問題について、国内外の記者からの質問に答えた。(撮影:翁奇羽)

第3期全国人民代表大会第2回会議は3月8日午後に第2回全体会議を開催し、「中華人民共和国外商投資法(案)」を審議する。同法案が可決されれば、中国が海外からの投資をより多く導入し、海外の投資家の合法的権利を保護し、海外に向けてより有利なビジネス環境を創出する上でプラスになる。

これに先立ち、全人代常務委員会が2回にわたり同法案を審議した。3ヶ月足らずの間に、同法案の審議は3回行われることになり、これは同法の制定作業に「加速スイッチ」が入ったことを示すシグナルであり、中国の開放を一層拡大するとの決意を明らかにするものだ。全人代の議事日程によると、3月15日午前の第4回全体会議で同法案は採決される予定。

改革開放がスタートしてから、中国では「中外合資経営企業法」、「外資企業法」、「中外合作経営企業法」が制定され、このいわゆる「外資三法」を基礎とした外商をめぐる投資法律システムが、対外開放の拡大、外資の積極的導入に有効な法的保障を提供してきた。

第13期全人代第2回会議は3月4日午前、北京の人民大会堂で記者会見を開き、大会の張業遂報道官が、「ここ数年、中国の対外開放と外資導入は新たな情勢に直面し、『外資三法』では開放型経済の新体制を構築するというニーズに対応することが難しくなっていた。外商投資法を制定することは、外商の投資をめぐる法律制度を刷新し、『外資三法』に取って代わり、新時代の中国の外資導入の基礎的法律になることを意味する」と述べた。

「外資三法」から外商投資法(案)への重要な変化の一つとして、外商の投資の促進と保護をより強調するようになったことだ。中でも中国内外資本企業は同等の待遇を受けるという部分が注目されている。中国共産党第19回全国代表大会での活動報告によると、中国国内で登録された企業はすべて同じものとみなし、平等な待遇を与えなければならないとしている。もう1つの重要な変化は、公平な競争が行われる市場環境の保護がより強調されるようになったことだ。

注目されるのは、香港地区、澳門(マカオ)地区、台湾地区の資本(三資)が「外資三法」には含まれていたが、外商投資法(案)には含まれていないことだ。張報道官は、「外商投資法の制定により香港、澳門、台湾からの投資に関する法律の適用や処理が変わるわけではなく、関連の制度は実践やニーズに基づいて引き続き改正や整備が行われ、香港、澳門、台湾からの投資にはより開放的で円滑的なビジネス環境と発展環境が提供される」と説明した。

張報道官は、「外商投資法(案)が明確に規定するように、中国は外商の投資に対して参入前内国民待遇にネガティブリストを加えた管理制度を実施し、案件ごとに審査・認可する管理モデルを撤廃する。海外の投資家による投資を禁止または制限する分野については、リスト方式で明確に列挙し、リストに挙げたもの以外は十分に開放しており、中国内外の投資に同等の待遇を与える。これは中国の外商投資管理体制の根本的な変革であり、投資環境の開放性、透明性、予想可能性を引き上げ、全面的開放の新局面の構築を推進する上でより力強く法的保障を提供することになる」と指摘した。

また張報道官は、「一方で、海外の投資家が関心を寄せている税金・費用徴収と補償、知的財産権保護、技術移転などの問題について、同案は保護規定を明確に打ち出している」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年3月5日

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