中国工業・情報化部傘下の中国情報通信研究院の専門家が19日明らかにしたところによると、大まかな試算では、2018年上半期に中国のデジタル経済規模は16兆元(1元は約16.2円)に達し、国内総生産(GDP)に占める割合が38.2%になったという。中国新聞社が伝えた。
同研究院は19日に北京で、2019年ICT(情報通信技術)深度観察大型報告会および白書発表会を行った。同研究院の試算では、17年の中国のデジタル経済規模は27兆2千億元で、対GDP比は32.9%だったという。
デジタル経済は2つの部分に分かれ、デジタル産業化と産業デジタル化がある。同部の政策・経済研究所の魯春叢所長の説明では、「デジタル産業化はデジタル経済発展を先導して牽引するパワーであり、18年上半期に産業化の規模は3兆1500億元に達して、前年同期比14.9%増加し、対GDP比は7.5%になった。産業デジタル化は加速的成長の動きをみせ、規模は12兆8500億元、対GDP比は30.7%だった」という。
同研究院が同日に発表した「G20国家デジタル経済発展の研究報告」によれば、主要20ヶ国・地域(G20)各国のデジタル経済発展には3つのグループがあり、米国の実力が他を大きく引き離し、中国、日本、ドイツ、英国、フランス、韓国が後に続き、インド、ブラジル、カナダ、イタリア、メキシコ、ロシア、オーストラリア、インドネシア、南アフリカが第3のグループに属する。
魯氏は、「中国デジタル経済の発展には不均衡や不十分という問題がある。たとえば地域レベルでは、17年のデータによると、デジタル経済の規模が最も大きい省は最も小さい省の64倍に達するが、対GDP比でみると最高の省が最低の省の34倍にとどまる。産業大分類別にみると、サービス業のデジタル化浸透率がトップクラスである一方、工業や農業のデジタル化は不十分で、まだまだ大きな可能性がある」と述べる。
また魯氏は、「世界経済はデジタル化が大きな流れで、産業のデジタル化へのモデル転換を加速するには企業が投資から生産までの全産業チェーン、全バリューチェーンでデジタル化へのモデル転換を行うよう推進し、要素のデジタル化、プロセスのデジタル化、製品のデジタル化を重点的に推進する必要がある」と指摘する。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年12月21日
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