2000年以上前に秦の始皇帝と一緒に地下に埋葬された銅車馬がこのほど、最先端の3Dデータ技術の支援を受け、人々の目の前にタイムスリップした。現代科学技術が、長く眠っていた文化財に再び命を吹き込んだ。中国青年報が伝えた。
天津大学文化遺産保護・伝承情報技術研究センターがこのほど、秦始皇帝陵2号銅車馬の正確な「身長測定」を終えた。51Gのポイントクラウド(大量のポイントデータの集合)の捜索により、パソコンの画面の「青銅の冠」と呼ばれる国宝級の銅車馬は、秦代の美しい加工技術と絶妙な設計を示した。馬の肌の色彩も、実物とまったく同じだ。
なぜこれほど先進的な加工技術が当時存在していたかについては、現在も謎に包まれており、銅車馬の神秘的な点ともなっている。出土時の銅車馬は、一部がすでに損傷していた。専門家はそれを修復する際、その屋根の部分が1回の鋳造でできており、最も薄い部分でわずか1ミリ、最も厚い部分でも4ミリ未満であることを知った。この1度に銅を注入する技術は現在でも最も先進的な技術だ。しかし、秦の人々が2000年以上前に作ったサイズで、厚さがまったく同じ大型アーチ状青銅を作り出すのは不可能だ。天津大学文化遺産保護・伝承情報技術研究センターの張加万主任は、「銅車馬には多くの謎が残されている。我々は技術により、それをより本来に近い形で復元し、今後の研究に役立てる」と述べた。
韓冬氏は2016年9月末、秦始皇帝陵博物院との「秦始皇帝陵出土2号青銅馬車3Dデータ収集・加工プロジェクト」を開始した。1年弱の7回に渡る現場収集活動を終え、すでに専門家による検収に順調に合格している。
チームは3Dレーザースキャナーの現時点での最高精度(0.02ミリメートル)を採用し、2号銅車馬の表面の大量のポイント情報を測量し、これをポイントクラウドデータとして入力・保存し、すべてのポイントクラウドデータを一つに集めることで、青銅馬車の全貌を完全に復元することができる。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年7月16日
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