ホワイトカラーたちは年度総括を書き上げ、企業は年度決算を行い、学生は入試や院試に臨む年末シーズンを迎えている。この時期、頭をすっきりさせるコーヒーは日常生活における必需品となる。毎日コーヒーを習慣的に飲むことは、良いことなのだろうか?コーヒーを飲み過ぎるとどうなるのだろう?人々の間で答えが出ていなかったコーヒーの問題について、ようやく科学的な結論が得られるようになった。その結論をちょっと見てみよう。銭江晩報が伝えた。
まず、数多いコーヒー好きたちを喜ばせる結論としては、「毎日コーヒーを飲むと、死亡リスクを下げることができる」ことが挙げられる。
これは、アメリカ国立がん研究所の研究結果となる。10年の歳月を費やしたこの研究は、50万人以上の英国人ボランティアが参加し、彼らの血液サンプル、健康面での問題、およびライフスタイルに関する研究・分析を行った。その結果、コーヒーの摂取と全死因死亡率(原因を問わない死亡率)の低下との間に関係があることが判明し、コーヒーを常飲すると、全死因死亡率が低下する傾向が認められた。
実験ボランティアの年齢層は、38歳から73歳で、平均年齢は57歳。うち女性が54%で、78%はコーヒーを飲む習慣があり、1日あたりの摂取量は、「1杯未満」が7.3%、「1杯」が20.1%、「2~3杯」が31%、「4~5杯」が13.4%、「6~7杯」が4.1%、「8杯以上」が2%だった。
この研究論文は、米医学誌「ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(JAMA)」7月号に掲載された。これによると、コーヒーの種類は、インスタント・コーヒー・レギュラーコーヒーでも、あるいはカフェインレス・コーヒーであっても、全死因死亡率は低下した。全体的に見て、コーヒーを飲む人の死亡リスクは、飲まない人より10~15%低かった。
もう一つの結論は、1日に飲むコーヒーを5杯までに抑えれば、人体に非常に有益である点だ。ただし、インスタント・コーヒーには砂糖や香料、植物性ミルクパウダーなどが入りすぎているので、カロリーとトランス脂肪酸の過多摂取につながることから、インスタント・コーヒーの摂取は控えた方が良い。
このほかにもコーヒーは今年、以下のような「高い評価」を与えられている。
〇心筋を保護:定期刊行誌「パブリック・ライブラリー・オブ・サイエンス(PLOS)」6月号に掲載された研究論文によると、カフェインは、タンパク質がミトコンドリアに入る動きの調整を促すことが可能で、ミトコンドリアの機能を高め、心筋細胞が傷つくのを保護する作用を増強する。
〇糖尿病治療の補助:定期刊行誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」9月号に、カフェインが糖尿病治療に有益であるという研究成果が発表された。
〇パーキンソン病の治療:総合学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」12月号には、カフェインに含まれる2種類の化合物がパーキンソン病の治療に役立つ可能性があるという研究成果が発表された。
以上から、今年はコーヒーが次第に「健康食品」に変身を遂げた1年だったと言うことができる。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年12月21日
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