中国の高速鉄道の営業距離は2万5000キロに達し、「八縦八横」高速鉄道網計画が最終段階に入った。ポスト高速鉄道時代に、中国のレール交通の発展はどこに向かうのだろうか。科技日報が伝えた。
26日の中国電気化鉄道発展60周年並びにスマートけん引給電技術フォーラムで、銭清泉院士は、「ポスト高速鉄道時代に、スマート高速鉄道の発展を推進するほか、中国の国情と発展の流れに基づき、リニア交通が高速鉄道と並ぶ新たな国の名刺になるかもしれない」との見方を示した。
また銭清泉院士は、「高速化はレール交通の発展の変わらぬテーマの一つ。高速リニア交通はレール交通の新モデルで、レール交通技術の発展をけん引する方向の一つだ。ポスト高速鉄道時代のレール交通の発展をけん引するため、チャンスをつかまなければならない」としている。
現代の高速鉄道、リニア、航空という3つの長距離公共交通手段を比較すると、3者の時速は400キロ以下、400−600キロ、800−1000キロとなっている。1キロあたりのCO2排出量は1人あたり33グラム、49グラム、182グラム。これらの指標を見ると、高速リニア交通がよりグリーンであることが分かる。
主要先進国は1960年代にリニア交通の大規模な研究を開始し、異なる技術路線を選択した。最も大きな成果を手にしたのは、ドイツと日本だ。
日本は超電導リニア列車技術を代表とし、2015年に山梨県のリニア試験ラインで、有人で時速603キロという世界記録を樹立した。2027年にはリニア中央新幹線を開通させる。ドイツは超電導リニア列車技術を代表とし、2009年に新型リニア列車「TR09」のテストを完了し、最高時速を550キロとした。
中国のリニア交通関連技術の研究開発も、推進が加速されている。先に営業開始したのは中低速リニア交通(長沙中低速リニア交通模範ライン)だ。その全長は18.54キロ、設計上の時速は100キロで、すでに乗客を乗せて2年以上も安全運転を続けている。情報によると、中国は2020年に5本以上の商業運営ラインを建設する計画だ。
高速リニア技術の研究開発について、安全運転を14年間維持している上海リニアラインは、ダイヤ遵守率が99.9%に達し、技術の信頼性と安全性を検証している。
報道によると、国産の時速600キロ級高速リニア交通システム技術案が今年、専門家の評価・審査に合格している。2020年に試作車両を開発し、5キロの試験ラインでの検証を終える予定だ。西南交通大学が先ごろ発表した情報によると、「有人高温超電導リニアループ状試験ライン」が年内に竣工する見通しだ。
銭氏は中国の高速リニア発展段階を、次のように展望した。2018−21年にコア技術の突破を実現し、高速リニア技術試験ラインを1本建設し、システムインテグレーション試験・検証を展開する。2022−30年に商業運行ラインを1−2本建設し、2025年までに高速リニア技術ラインの商業化運営を実現し、総距離を500キロ前後とする。2031−50年までに規模化発展し、世界トップのリニアシステムを構築する。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年9月29日
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