国務院新聞弁公室は25日に記者会見を行い、商務部(省)、国家発展改革委員会、工業・情報化部(省)、財政部(省)、国家知的財産権局の関係責任者を招いて、「中米経済貿易摩擦に関する事実と中国の立場」白書をめぐる状況を解説するとともに、記者からの質問に答えた。「経済日報」が伝えた。
商務部の傅自応副部長(国際貿易交渉代表)は会見で、「中米両国の経済貿易協力の規模は極めて大きく、また経済の発展段階、社会制度、文化的伝統はそれぞれ異なるので、経済貿易摩擦が存在するのは当たり前であり、重要なことはいかにして相互信頼を増進し、協力を促進し、溝を管理・コントロールするかだ。中国は両国の共同利益と世界の貿易秩序の保護という大局から出発し、対話と協議によって紛争を解決する方針を堅持し、最大限の忍耐と誠意をもって米国の関心に応えていく。だが米国は態度をころころと変え、絶えず事態をエスカレートさせて、中米経済貿易協力に極めて大きな影響を与え、多国間貿易体制と自由貿易の原則に深刻な脅威を与えている」と述べた。
また傅副部長は、「中米経済貿易関係の事実をはっきりさせ、中米経済貿易摩擦に対する中国の政策的立場を説明し、問題の合理的な解決を後押しするため、中国政府は『中米経済貿易摩擦に関する事実と中国の立場』白書を作成し、中国の立場を体系的に述べた。交渉の扉は常に開け放しているが、交渉は相互尊重と平等性、有言実行、言行一致が前提でなければならず、中国の発展権を犠牲にするわけにはいかない」と述べた。
▽「米国は貿易で損をしている」は成り立たない
同白書は貨物貿易、サービス貿易、投資などの面から、中米経済貿易関係の相互利益・ウィンウィンの特徴を体系的に述べ、双方ともにここから大きな利益を得ていると指摘した。傅副部長は、「米国は中国との経済貿易往来の中から広範囲に巨大な経済的利益を得ており、中国の発展がもたらしたチャンスと成果を共有している」と述べた。
傅副部長によると、「米国が中米二国間貿易で決して損をしていないことは、企業と消費者が最もよくわかっている。生産をみると、中米両国は世界の産業チェーンとバリューチェーンの中で異なる場所におり、米国はハイレベルに、中国はミドルレベルからローレベルにいる。中国企業は加工賃を稼ぐところがより多く、米国企業は設計、部品供給、営業販売などの段階で巨額の利益を得る。消費をみると、品質が高く価格の安い中国製品が米国の庶民の暮らしに入り込み、米国消費市場を豊かにし、米国消費者に幸福を与えている」という。
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