英国の著名ファッションブロガーMehreen Baigさんは、毎日50枚以上の自撮り写真をSNS上にアップしている。こうした投稿がしばらく続いたのち、ネットユーザーは彼女の肌の衰えが激しいことに気づいた。毛穴が開き、そばかすや皺が増え、目の下にクマもできている。ある医師は、この現象について、「自撮りを頻繁にすると、長時間、スマホから発せられる高エネルギー可視光線に顔を曝すことになる。すると肌がダメージを受け、老化が早まってしまう」と指摘している。科技日報が伝えた。
清華長庚医院皮膚科の主任を務める趙邑教授は、「皮膚が老化する原因には、自然の老化と光による老化がある。細かく観察するとわかるが、身体の皮膚は、顔の皮膚より瑞々しく美しい。その理由は、顔の老化は、自然の老化よりも、光による老化の影響が大きいことによる。つまり、光が肌の老化を早めているということになる」と説明した。
また趙教授は、「一般的には、皮膚の老化を招く主な外的原因は紫外線と考えられている。紫外線の波長は200nm―400nmで、このうち透過率が極めて高い長波紫外線(UVA)は、ガラス、衣服、皮膚の表層を透過することが可能で、さらには真皮より深い部分の組織まで到達し、皺や色素の蓄積、毛細血管の拡張、コラーゲン減少、弾性繊維の変性といった現象を引き起こす。一方、スマホの画面から出ている光のほとんどは、可視光線(紫、藍、青、緑、黄、橙、赤)で、その波長は390nm―780nm。このうちブルーレイの波長は短く、高エネルギー青色可視光線の波長は380nm―450nmで、一部が長波紫外線の波長ゾーンと一致しているため、皮膚に対してある程度の影響を及ぼすことを否定できない。だが、高エネルギー青色可視光線によるダメージが、紫外線によるダメージに匹敵するほどかというとそういう訳ではない。私の見解では、太陽が放出している紫外線に比べ、スマホから出る可視光線によるダメージは弱く、光による老化の元凶となるほどではない」としている。
自撮りするときにスマホから出る光線が肌に影響を及ぼすことは確かだが、そのようなネット有名人の老化が早く進むことには、さまざまな外的要因による影響も考えられる。趙教授は、「たとえば、1日に自撮り写真を50枚撮るとき、屋外で撮影すれば、紫外線による輻射による影響も加わる。室内で撮影するときに、撮影効果を高めるために強い光源を使えば、そうした光が肌に及ぼす影響は、スマホが発する光線より大きい。このほか、自撮りをする人のスキンケア用品の使用状況や規則的に休憩を取っているか否かということも、肌に影響を及ぼし得る」と指摘し、「単なるスマホの使用だけで皮膚に大きなダメージを及ぼすことはあり得ない」と強調した。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年9月28日
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