習近平国家主席はロシアのプーチン大統領からの招待に応じて、9月11日から12日にかけてロシア・ウラジオストクを訪れ、第4回東方経済フォーラムに出席する。両国の全面的な戦略的パートナーシップの発展に新たな原動力を注入し、地域の平和安定と相互信頼に基づく協力のために新たなプロセスを踏み出すという。新華社が伝えた。
▽共通認識を結集 地域協力の新たな可能性を開拓
東方経済フォーラムはプーチン大統領が2015年に開催を呼びかけたもので、ロシアの極東開発戦略で重要な役割を演じるだけでなく、アジア太平洋地域における経済協力の深化や国際問題・地域問題の探求の新たなプラットフォームへと徐々に発展してきた。今回のタイトルは「極東:拡大する可能性の範囲」で、60数ヶ国から代表数千人が参加する。
中国は毎年、フォーラムに大規模な代表団を派遣しており、今回は習主席が出席する予定で、中国国家元首初の同フォーラム参加となる見込みだ。
習主席はフォーラム出席にあたり、総会であいさつをするほか、当時の状況に基づき関連イベントに出席し、フォーラムに出席する関係国の指導者との友好交流も展開する。世界情勢が変動しつつあり、一国主義、保護貿易主義、グローバル化に逆行する考え方が勢いを増すという新たな情勢に直面して、地域協力を引き続き深化させ、共同の発展繁栄を実現するにはどうすればよいかについて、中国がどのような主張をするかに注目が集まる。
李輝・駐ロシア中国大使は、「習近平主席がロシアを訪れてフォーラムに出席するのは、相互利益・ウィンウィンの原則を堅持し、地域の経済協力にしっかりと取り組み、貿易と投資の円滑化を推進し、人類の運命共同体をともに構築することだけが、地域経済の発展を推進する正確な選択肢であると、世界に向けて表明している」と述べた。
ロシア科学アカデミー極東研究所のアンドレイ・オストロフスキー副所長は、「世界2位のエコノミーとして、中国はグローバル経済と世界の商品流通に巨大な影響力をもち、ロシア・中国の協力は北東アジア地域の経済発展を相当程度後押しすることになる」との見方を示した。
中国現代国際関係研究院の陳鳳英研究員は、「習近平主席が東方経済フォーラムに出席するのは中国が極東での協力への参加に積極的な姿勢であることを表明するもので、北東アジア経済全体のプロセスを加速させ、『一帯一路』(the Belt and Road)建設が北東アジアでより深まり、より実質的な成果を上げるよう推進することにつながる」と述べた。
▽友情を語り合い 中ロ関係の新時代を牽引
習主席が2013年に中国の国家主席となってから、ロシアを訪れるのは今回で7回目であり、これは今年下半期の中ロ二国間関係における重大事でもある。ロシア紙「イズベスチヤ」は、習主席の訪問はロ中関係発展の新たな一里塚であると伝えた。
両国元首はウラジオストクで今年3回目の会談を行う。ここ数年、両指導者は毎年平均5回のペースで会談を行っている。3ヶ月前にはプーチン大統領が中国を新たな任期における最初の訪問国として訪れ、今回は習主席がロシアで開催される重要な国際的イベントに自ら出席する。このような相互往来の様子から、両国元首の深く厚い友情と両国関係の水準の高さがうかがえる。
政治的な相互信頼が絶えず高まり、経済貿易協力は質が向上してバージョンアップし、人的・文化交流は盛んで、国際協力はより緊密になっている。両国元首の戦略的指導とリーダーシップの下、中ロの全面的な戦略的協力パートナーシップは過去最高の時期を迎えており、大国同士の往来、隣国同士の往来の模範例を打ち立てた。
成熟安定した中ロ関係は両国と両国国民の貴重な財産であるのはもとより、世界の平和安定の重要な支えでもある。外交学院の高飛教授は、「国際情勢が複雑に変化する中、習近平国家主席は今回、世界に対して明確なシグナルを発した。中ロがこれから友好協力をさらに向上させ、世界の安定性を共に増強するというシグナルだ」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年9月8日
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