ここ数年、羊肉しゃぶしゃぶの小肥羊や火鍋の海底撈といった中国のグルメブランドが東京に進出し、日本でも中国の火鍋ブームが起きている。こうした追い風を受けて、手軽な火鍋として知られるお碗に入った麻辣烫(マーラータン)も最近日本で人気を集め始めている。
呉さん夫妻は4年前、東京の池袋に麻辣烫をメインとしたレストランをオープンした。本場の味を追求するため、店で使用する香料は全て中国から直接取り寄せたものを使用している。また、スープの出汁には鶏の骨や豚骨を使い、新鮮な味を引き出し、その後、弱火で乳白色になるまで煮込んでからスープとして使っている。
日本の人々にこの真新しいメニューをすぐに受け入れてもらえるように、呉さん夫妻は辛さのレベルを5段階に分け、唐辛子無しの辛くないスープからラー油がふんだんに入った激辛スープまで用意し、様々なニーズに応えている。さらに、同店では、魚豆腐やセンマイ、シイタケ入りの肉団子など、中国特有の食材50種類以上を提供。1000円でそれら食材から5種類を選び、自分の好みに合った辛さのスープと組み合わせて、美味しい麻辣烫を堪能できるため、同店を訪れた日本人たちは麻辣烫の虜になっている。
本場の味と今までにないスタイルにより、日本のグルメたちの間でこの麻辣烫が話題となっている。呉さんは取材に対して、「初期費用として4000万円かかったが、そのほとんどはすでに回収できている。昨年初めから2階の店舗も借りてオープンしたが、店内はすぐに人でごった返すようになった。また、料理に工夫を凝らすだけでなく、きちんとした日本語メニューの作成や日本人スタッフの採用、SNSの有効活用などの手法を使い、日本の市場にできるだけ早く溶け込めるよう努力している」とした。
現在、東京の麻辣烫レストランの数はすでに100店舗を超えている。麻辣烫は日本で、北京ダックや火鍋に続く中国の代表グルメとなった。外食業界において個性的なグルメの消費ニーズが高まり続ける中、特色あふれるご当地グルメが、中国の飲食企業が日本市場を開拓するための新たな手法となっている。(編集YK)
「人民網日本語版」2018年3月1日
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