京セラグループの中国語版公式サイト上で、同社のグループ拠点一覧に使用されている中国地図に、西蔵(チベット)自治区や新疆維吾爾(ウイグル)自治区、台湾地区、海南、内蒙古(内モンゴル)自治区、広西壮(チワン)族自治区、寧夏回族自治区などの各省・自治区の全部または一部が掲載されていないことがネット上で指摘された。さらに、「グローバルネットワーク」のアジア地域において、台湾地区が中国大陸、韓国、ベトナムなどと同じ扱いで表記されていることも、問題視されている。京セラグループ中国語版公式サイトは25日、問題となったコンテンツはすでに削除するとともに心から謝罪の意を表したいとの公告を発表した。しかし、現在も「中国での京セラ」のページでは、まだ台湾地区が未掲載のままとなっている。人民網が伝えた。
京セラグループ公式サイト上の「中国での京セラ」ページ。その地図の「不完全さ」が議論の引き金に(25日午前10時27分時点)。
京セラグループ公式サイト上の「中国での京セラ」ページ。上図と比べると、矛盾している点がみられる(25日午前10時28分時点)
24日、京セラグループの「不完全な中国地図」問題について、ネットユーザーの間で議論が巻き起こった。「業務範囲を示したものにすぎないのだから、取り立てて騒ぐ必要はない」との見方をする人もいれば、「不完全な中国地図」が示すエリアは、京セラの業務エリアと完全に一致している訳ではないのに、なぜ部分的な表示となっているのかと疑問を抱く人もいる。
京セラグループ公式サイトによると、同グループの中国本社は天津にあり、他の各地方支社および事務所は計31ヶ所。それぞれ北京、天津、上海、深セン、広州、大連、重慶、西安、長春、青島、武漢、済南、無錫、東莞、香港地区にある。同グループの子会社「京セラオフィス情報システム(中国)有限公司」の公式サイトである製品の「認定代理店リスト」を検索してみると、認定代理店は中国各省・自治区・直轄市にあまねく分布している。このことから、同社の業務対象エリアは、PC版公式サイト上の「中国での京セラ」で説明されているマップをはるかに越えていることがわかる。
また、京セラグループは台湾地区にも支社を設けている。しかし、台湾支社は「中国での京セラ」のサイトに示されておらず、「グローバルネットワーク」のアジア地域に、韓国やベトナムと同列の扱いで単独に掲載されている。
「グローバルネットワーク」のアジア地域で、台湾地区が韓国やベトナムと同列の扱いに(25日午前10時28分時点)。
記者が2月25日午後1時、京セラグループの公式サイトを再確認したところ、メインページにあった「京セラグループ拠点一覧」のサブページに移動するメニューが既に削除されていた。以前はこのメニューから、「中国での京セラ」、「グローバルネットワーク」、「日本国内ネットワーク」でのページに移動することができたが、この時点で残っていたのは唯一「中国での京セラ」のみとなっている。
京セラが公式サイト上に掲載された謝罪文の公告で、「2月24日夜、あるメディアから、京セラ中国公式サイトに掲載されていたネットワーク分布図が不完全な中国地図であるとの指摘があった。弊社は本件に対し、心よりお詫びを申し上げると共に、問題発覚後、直ちに問題のページを削除した。今回の件を教訓に今後はこのような問題の再発防止に心がけたい。我々の至らなさが原因で、皆様に誤解や不快な思いをさせてしまったことに対し、重ね重ねお詫び申し上げます」とした。
しかし、現在も「中国での京セラ」のページでは、まだ台湾地区が未掲載のままとなっている。(編集KM)
原稿掲載時点で、「中国での京セラ」ページには、依然、台湾地区の支社に関する情報は未掲載のまま。
「人民網日本語版」2018年2月27日
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