「一帯一路(the Belt and Road)」イニシアティブに初めは懐疑的な態度を示していた日本だが、最近は積極的参加のシグナルを発するようになった。
「日本経済新聞」の報道によると、日本政府は「一帯一路」への協力を後押しするための指針をまとめた。省エネ・環境、産業の高度化、物流の3分野における日中の民間企業の協力を積極的に推進するため、政府系金融機関による融資などの支援をするという。
日本メディアの分析によれば、日本は「一帯一路」イニシアティブへの協力の姿勢を見せ、首脳往来など関係改善に弾みをつける狙いだ。
▽新たな力の均衡を模索
日本メディアの報道をみると、日本の内閣官房、外務省などの政府関連部門は、「第3国における日中民間経済協力」がテーマの方針と計画をまとめて関連の協力を推進してきた。政府だけでなく、民間でも各方面に「一帯一路」イニシアティブと密接な協力を展開し、インフラ開発を着実に推進しようと呼びかけている。
実際、これは日本政府が「一帯一路」に関して初めて出したコメントではない。今年7月にドイツ・ハンブルクで開催された主要20ヶ国・地域(G20)首脳会議(G20サミット)では、日本の安倍晋三首相が「一帯一路」イニシアティブへの参加の意向を示した。それまで日本はずっと様子見の態度を取ってきた。ただ「一帯一路」イニシアティブへの参加を真に積極的に計画に組み入れたのは、今回が初めてだ。
日本が慎重な態度からあいまいな態度へ、さらに積極的な態度へと変わったことについて、南開大学日本研究院の劉雲客員研究員は、「ここには多くの原因がある。まず注目すべき点は米国がもたらした圧力と国際情勢の変化だ。米国のトランプ大統領は政策と行動において常に『アメリカ・ファースト』の政策を強調し、この原則の下で、米国は日本や韓国などに対して実際のところ同じように打撃を与える戦略を取るようになった。これにより米日間の矛盾は日に日に顕在化し、覆い隠すことができなくなった」と述べる。
劉研究員は、「米国の前政権と異なり、日米豪印戦略対話はトランプ政権にとってもはや主要な政策目標ではなく、反対に米国の製造業の優位性を回復するなどの経済政策が第一の任務になり、安全保障問題は根本において経済の目標に奉仕するものとなった。こうした状況の中、米日のこれまでの密接な協力の流れに変化が生じるのは必然的なことだ」と強調する。
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