これまでは、苗字が異なる兄弟姉妹がいた場合、彼らは異父兄弟か異母兄弟だという認識が一般的だった。だが、今や状況は一変した。中国青年報社会調査センターと問巻網はこのほど、2032人を対象とした調査を共同で実施した。この結果、調査対象者の過半数は、「子供に母親の姓を継がせても良い」と回答した。中国青年報が伝えた。
今回のアンケート調査によると、回答者の47.5%は、「子供は父親の姓を名乗るべき」と答え、54.7%は「母親の姓を継がせても良い」、23.2%は「母親の姓を名乗ることは受け入れられない」とした。回答者の男女比は男性が48.5%、女性が51.5%、子供がいる人は78.0%、いない人は22.0%だった。
調査によると、回答者の55.4%は、「子供が父・母どちらの姓を名乗るのかは重要な問題」と認識しており、「重要ではない」と答えた人は16.5%、28.1%は「どちらとも言えない」とした。クロスオーバー分析によると、「子供の苗字は極めて重要」と考える男性は65.2%に上り、この割合は女性(46.2%)を大きく上回った。
「二人っ子時代」の到来に伴い、母親の姓を名乗る子供は増える一方だ。社会学が専門の重慶社会科学院・孫元明氏は、次のような見方を示した。
「女性の社会的地位が高まるにつれ、家庭における女性の発言権も強まっている。さらに、子供を2人持つことを許されるようになり、子供に母親の姓を継がせたいという要求が高まり始めている。だが、これは決して主流な考え方ではない。中国の伝統的観念では、やはり子供は父の姓を継ぐという考え方が多数を占める。法律には、子供がどちらの姓を名乗るかについての規定はないが、中国の伝統的観念に根差した文化が完全に消失することはないだろう」。
「子供を産み育てること自体は子孫を後代に残すプロセスであり、一つの家系が続いていくには血統を受け継ぐ人間が必要で、それにより一族の血統を保障し、原籍の精確性を保障する。よって、子供にどちらの姓を継がせるかについては、慎重に決めなければならない。家庭に2人の息子がいる場合は、うち1人が母親の姓を名乗るというのも一つの方法だ。家庭内で異なった見解が発生した場合は、複姓(父親の姓と母親の姓を並べて、子供の姓とする)という選択肢もある。このような選択をすることで、女性が家庭内で重要な地位にある状況を反映できるうえ、同名の確率を減らすことにもなる」。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年11月24日
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