習近平国家主席がこのほど第25回アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席し、ベトナムとラオスを訪問した。周辺を深く耕し、アジア太平洋に根を下ろし、全世界に波及する、全局的意義を持つ歴史的訪問だった。米露指導者の訪中に続き、中国はホーム・アウェイ外交を同時に進め、大国外交、周辺外交、多国間外交を全面的に拡大し、第19回党大会後の新時代の中国の特色ある大国外交の鮮やかなスタートを切った。(文:王義桅・中国人民大学国際関係学部教授。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
習主席は外遊時、「一帯一路」(the Belt and Road)に繰り返し言及し、各国から前向きな反応を得た。APEC会議では、「一帯一路」が各国にさらに広大で活力ある協力の場を提供することを強調し、このイニシアティブがアジア太平洋と世界の経済発展に一層の波及・牽引効果をもたらすことを告げた。習主席は「一帯一路」イニシアティブとASEAN発展戦略を連携させ、さらに高い水準の中国ASEAN戦略的パートナーシップを築き、より緊密な中国ASEAN運命共同体へと踏み出すことを訴え、ASEAN各国首脳の前向きな反応を得た。
ベトナムは「一帯一路」の共同建設を公に支持。中越双方は「一帯一路」と「両廊一圏」建設の政府間協力文書に署名し、今後の協力の努力の方向を明確にした。中国とラオスは中国ラオス鉄道を基に中国ラオス経済回廊を共同建設することを決定した。中国と両国はインフラ整備、経済・貿易、生産能力、経済協力区、金融、科学技術、農業、人的資源などの分野でそれぞれ20件近くの協力協定に署名。伝統的な友好の強みが実務協力の成果へと次第に転化していることをはっきりと示した。
「一帯一路」は中国の打ち出したイニシアティブだ。第19回党大会報告は「一帯一路」建設を重点に、海外からの導入と海外展開の並行を堅持し、「共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う」原則に従い、イノベーション能力・開放協力を強化し、陸海・内外連動、東西双方向互助の開放構造を形成すると指摘した。「一帯一路」は党規約にも盛り込まれた。党規約は「共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う」原則に従い、「一帯一路」建設を推進すると明確に指摘した。
第19回党大会報告は「中国共産党は中国人民の幸福を図る政党であり、人類の進歩の事業のために奮闘する政党でもある」と強調した。これは中国共産党員の歴史的自覚、国際的視野、世界への思いをはっきりと示している。そして中国共産党のこうした自覚と責任感を体現するのが「一帯一路」イニシアティブだ。インフラ整備とコネクティビティを促進し、経済政策の調整と発展戦略の連携を強化し、協同・連動発展を促進し、共同繁栄を実現することが「一帯一路」共同建設の核心だ。
「一帯一路」は中国の夢と密接に関係する。「一帯一路」は中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現する重要な取っ掛かりであると同時に、世界各国が平和・安定・繁栄の夢を実現する助けとなる重要な国際協力イニシアティブであり公共財だ。
「一帯一路」イニシアティブは中国に源を発し、さらに世界に属する。歴史に根差し、さらに未来に向かう。「一帯一路」建設は偉大な事業であり、一歩一歩推進し、一つ一つ成果を挙げ、世界の人々に幸福をもたらす必要がある。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年11月16日
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