英国の科学者がこのほど初めて実験室内で人類の骨を培養することに成功した。近い将来、医学に応用される見通しだ。新華社が伝えた。
グラスゴー大学とストラスクラウド大学、西スコットランド大学、ゴールウェイ大学の研究者が、被験者から提供された間葉系幹細胞をコラーゲンゲル内で浮揚させた。間葉系幹細胞は人の骨から作られ、軟骨、人体、筋、脂肪、骨などに分かれる。研究者はその後、ナノ反動技術を使い1秒約1000回のナノ級振動を生み出し、コラーゲンゲル内の細胞を3D骨細胞に変化させた。将来的にこれらの骨細胞を患者に植え込み、損傷部位の修復もしくは代替に用いる。骨折の治療、股関節・膝関節の置換術後の隙間の補充などに使える。患者本人の間葉系幹細胞を用いるため、拒絶反応が生じにくく、より大きな隙間を埋めることができる。
骨は主要移植組織の一つで、主に再建や整形などの手術に用いられる。医師は現在、患者本人の限り有る生きた骨を移植に用いるしかないが、手術の痛みが増し、感染症を起こしやすい。また他人の骨であれば拒絶反応が生じやすい。
研究の報告書は、「Nature Biomedical Engineering」(最新号)に掲載された。研究者は報告書の中で、2020年に初の人体実験を行うとしている。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年9月15日
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