北京天壇病院副院長、国家脳計画科学委員会メンバーの張力偉氏は31日、 河北省の北戴河で開かれた第1回生命科学夏季フォーラムで「脳疾患が中国人にもたらす負担は、すべての疾患のうち最大となっている」と述べた。科技日報が伝えた。
張氏は2016年に「ランセット」で発表された論文を引用し、次のように述べた。1990年の中国人の死因の19.8%は脳疾患(858万人中170万人)で、2013年は25.2%(914万人中231万人)に大きく上昇した。同論文によると、中国の脳血管疾患による死亡者数は、1990年の130万人から2013年の192万人に増加している。張氏は、「脳腫瘍も近年、中国の10大がんの一つになっており、発症率と死亡率が年々上昇している」と指摘した。
張氏は、「2013年、全国27省の最大の死因は脳血管疾患だった。12秒に1人が脳卒中にかかり、21秒に1人が脳卒中で死亡している。2015年の『中国脳卒中防止報告書』によると、脳卒中による中国の経済損失は毎年400億元(1元は約16.4円)にのぼる」と説明した。
国家精神心理疾患臨床医学研究センターの陸林主任は、「中国では1日あたり1人の大学生が自殺しており、その原因の大半がうつ病だ」と述べた。陸氏が引用した世界保健機関の2013年の報告書によると、20−35歳の年齢層のうち、精神疾患による社会への負担が最も際立っており、すべての健康リスクの5分の1以上を占めている。
複数の研究によると、精神問題は2015年、中国人の健康を損ねる最も大きな原因となった。中国人男性を最も悩ませている問題は重度のうつ、焦燥、アルコール依存症で、女性の場合は焦燥、重度のうつ、持続的なうつとなっている。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年8月1日
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