近年、中国では起業、イノベーションする海外留学帰国者が明らかに増加している。「一帯一路」 (the Belt and Road)などの政策のサポートを受け、海外留学帰国者が起業の主力になっている。中国青年報社社会調査センターがこのほど問巻網と共同で2005人を対象に実施した調査によると、回答者の83.1%が「海外留学帰国者のほうが帰国して起業する上で有利」との見方を示した。起業する海外留学帰国者に人気の分野を見ると、インターネット(60.0%)、電子通信(51.5%)、イノベーション・テクノロジー(48.8%)となっている。回答者の56.7%は、イノベーション拠点や起業プラットフォームがその役割を果たし、海外留学帰国者の起業をサポートしてほしいとの見方を示した。中国青年報が報じた。
回答者のうち、26.2%が海外留学帰国者。海外の大学に留学した人が最も多く、69.7%となった。以下、大学院27.4%、高校23.7%、博士課程7.4%、中学校5.1%、小学校1.6%だった。
海外留学帰国者79.6%「起業した、起業する予定の海外留学帰国者が周囲に多い」
調査によると、回答者の47.3%が「起業した、起業する予定の海外留学帰国者が周囲に多い」と答えた。回答した海外留学帰国者だけを見ると、その割合は79.6%にまで跳ね上がる。海外留学帰国者に人気の起業の分野は、インターネット(60.0%)、電子通信(51.5%)、イノベーション・テクノロジー(48.8%)となっている。その他、金融(31.95%)、サービス業(20.6%)、教育(14.9%)、トレーニング・健康(14.2%)、医療(12.4%)、育成(11.6%)なども人気だ。
海外留学帰国者は国際的な視野、長期的視野があり有利
調査結果によると、回答した海外留学帰国者の71.0%が起業の時に、優遇政策を利用できたと答えた。
中国国内の起業者と比べると、回答者の83.1%が「海外留学帰国者のほうが有利」と答えた。うち、18.7%が「明らかに有利」と答えた。その理由について、57.9%が「海外留学帰国者は国際的な視野、長期的視野がある」、49.2%が「『一帯一路』などの政策のサポートがある」、46.2%が「言語の面で有利」と答えた。以下、「国内外の業界の動向に通じている」(45.4%)、「文化背景が豊富」(36.5%)、「人脈が広い」(25.0%)と続いた。
では、海外留学帰国者が帰国する際に不利となるのはどんな点なのだろう?そのトップ3は、中国国内市場に対する理解が不十分(56.1%)、運営経験が不十分(45.9%)、融資・資金のバックアップを受けるのが難しい(40.2%)。その他、海外留学帰国者を対象とした起業サービスやプラットフォームのサポートが不十分(29.0%)、経営・運営のコストが高い(25.3%)、関連の政策が具体性に欠ける(22.0%)などもあった。
56.7%「イノベーション拠点や起業プラットフォームにその役割を果たしてほしい」
調査によると、回答者の56.7%が「イノベーション拠点や起業プラットフォームがその役割を果たし、海外留学帰国者の起業をサポートしてほしい」、55.2%が「不必要な起業をめぐる審査・手続きを減らしてほしい」、47.9%が「起業する海外留学帰国者に、市場の概念指導などのサービス・サポートを提供してほしい」、43.2%が「海外留学帰国者を対象にした融資ルートを設置してほしい」、30.0%が「政府に関連の政策を整備してほしい」と答えた。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年9月13日
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