英国のSF作家のポール・J・マコーリー氏は、「上海書展-上海国際文学ウイーク」で、「人類は一致団結して問題解決にあたるべきで、宇宙人や人工知能は期待できない」と発言した。新華社が伝えた。
22日に閉幕した上海国際文学ウイークでは、「人工知能」がホットワードとなった。マコーリー氏と対話したのは、シニアエンジニアでもある、中国のSF作家の王晋康氏。王氏が1993年に執筆したSF小説「亜当回帰」で、人工知能のさまざまな可能性を予言していた。同作品は1万字未満の短編小説で、宇宙旅行から帰還した宇宙飛行士の王亜当が、大脳にマイクロチップが埋め込まれた新スマート人間が人類におけるリーダー的存在になっている状況を目の当たりにするというストーリーになっている。
同ウイークでは、国内外のSF作家のほとんどが、「Sapiens: A Brief History of Humankind」、「Homo Deus: A Brief History of Tomorrow」の作者であるユヴァル・ノア・ハラリについて言及した。ハラリ氏は約1ヶ月前に上海の講演会で、「未来の大手IT企業は膨大なデータや優れた計算方法を処理することができ、直接人間社会の『再編成』を行うことができるだろう」との見方を示した。
テクノロジー史専門家である上海交通大学の江暁原教授は上海国際文学ウイークで、ハラリ氏と同様の考えを述べていた。江教授は、人工知能が就職や社会の安定にもたらす影響に関して、深く研究し続ける価値があるとした。また、韓松の最新SF小説「駆魔」の講評において、江教授は、「この作品では、病院の視点から人工知能と人間の関係や将来的な可能性について深く語られており、人工知能に対する新しい考え方をもたらしている」と語った。
それに対して大衆文学作家の馮唐氏は、「人工知能は人類に取って代わることはまだできない。なぜなら、恋愛といった感情面や文学作品の創作といった知能の面で、人工知能は人間には遠く及ばないから」とした。(編集YK)
「人民網日本語版」2017年8月24日
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