これまで観光をより便利にすることに情熱を傾け、外国人観光客を一人でも多く呼び込もうとしてきた日本が、ついに外国人観光客に対する「増税」を検討し始めた。日本紙「日本経済新聞」の報道によると、日本の観光庁は国内の観光資源を保護するために必要な資金の新たな財源を探し始めており、外国人観光客から一定額の出国税を徴収する案が出されている。現在、出国税は1千円と設定されている。観光庁がこの案を提起したのはなぜか。インバウンド観光熱を冷ますことにならないだろうか。「国際商報」が伝えた。
▽日本政府にかかる大きな財政圧力
中国現代国際関係研究院日本研究所の劉雲副研究員は取材に答える中で、「日本メディアの報道によると、徴収される出国税は主に地方の観光施設の整備に利用されるという。この報道では日本の観光庁が5月に作った『観光ビジョン実現プログラム2017』で提起された観点を引用し、地方の観光施策における税金は受益者である観光客が負担するべきだとしている」と指摘する。
だが劉副研究員は次のようにも指摘する。「この報道の最後の方に、新しい財源を使って観光インフラの整備をするのは必要なことであり、特に東京五輪を控えて整備のてこ入れが不可欠だとしている」。
とはいえ、観光庁の「地方の観光建設における受益者」には日本人観光客は含まれていない。劉副研究員は、「日本の観光庁は日本の人々が担うべき税負担を一部の海外旅行者に転嫁しようとしている。ここから読み取らなければならないのは、日本の現在の税収圧力の大変な大きさだ。一方で、毎年の税収計画で、どこを増やし、どこを減らすかでは、各方面の駆け引きや引き起こされる可能性のある結果を総合的に検討しなければならない。たとえばさきに日本の安倍晋三首相は消費税率を5%から8%に引き上げて消費を抑制する副作用をもたらした。そこで今年4月に予定されていた8%から10%への再引き上げは2019年10月に先送りされた。注視されるのは、日本の財政赤字は好転してはいるが、現在の減税政策の影響で、日本政府の財政負担は非常に大きくなり、地方経済の成長を後押しするためにより多くの資金を出すのが難しくなっていることだ。さきに安倍首相は予算で地方への財政支出を増やしたが、今みるとその規模では地方の需要は満たせない。関西や東京など観光客が多いエリアを除き、日本の多くの地方にはインフラ整備の強い要望があり、これが観光庁がその『触手』を観光客に伸ばそうとしている原因でもある」と述べる。
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