主要20ヶ国・地域(G20) 首脳会議(サミット)が7日、ドイツ・ハンブルクで行われた。習近平国家主席は、「開放、包容を堅持し、成長のためのつながりを推進する」と題する重要演説を行い、「G20は開放型の世界経済を構築するという大きな方針を堅持し、世界経済の成長のために新たな原動力を発掘し、世界経済の正常を一層包容力あるものにし、世界の経済ガバナンスを整備し、成長の連動を推進し、共同繁栄を促進し、人類運命共同体を構築するという目標に向かって進まなければならない」と強調した。人民日報が報じた。
G20サミットは現地時間午後1時にスタートした。ドイツのメルケル首相が議長を務める同サミットのスローガンは「互いにつながる世界を形作るために」で、各国の首脳が世界経済の成長や貿易、持続可能な発展、気候の変化、エネルギーなどの議題をめぐって意見を交わす。
習主席は、演説の中で、「現在、世界経済には好転の兆しがある。しかし、世界経済の深いところにある問題はまだ未解決で、依然として多くの不安定要素、不確定要素に直面している。それら課題を前に、昨年の杭州サミットでは、『革新、活力、つながり、包容力ある世界経済の構築』を目指す首脳コミュニケが採択された。ハンブルクサミットは『互いにつながる世界を形作るために』をスローガンにしており、杭州サミットの流れを引き継いでいる。私たちは共に努力し、これらの理念を行動に移さなければならない」と指摘した。
まず、開放型の世界経済を構築するという大きな方針を堅持し、開放型の発展、ウィンウィンの道を歩み、共に世界経済という大きなケーキを作らなければならない。そして、多国間貿易体制を支持し、共に制定した規則に基づいて物事を行い、話し合いを通して、共通の課題に対応するために、ウィンウィンの解決策を探さなければならない。次に、共に世界経済の成長のために新たな原動力を発掘し、デジタル経済と新工業革命の分野の連携を強化し、共に新技術、新産業、新スタイル、新商品を構築しなければならない。『持続可能な開発のための2030アジェンダ』を確実に実行し、それを深化させ、杭州サミットにおいて達することができた革新や発展に関する共通の認識を発展させなければならない。さらに、共に協力して、世界経済の成長を一層包容力あるものにし、継続して経済政策や社会政策を効果的に結び合わせ、産業の高度化、知識や技能のミスマッチがもたらしている課題を解決し、教育・育成、就職・起業、分配メカニズムをめぐる交流・連携を一層重視しなければならない。その他、継続して世界の経済ガバナンスを整備し、マクロ経済政策をめぐる意思の疎通を強化し、金融市場のリスクを防止し、インクルーシブファイナンス、グリーンファイナンスを発展させ、金融業の実体経済の発展への貢献を促進しなければならない。
習主席は、「最近、中国は『一帯一路』(the Belt and Road)国際協力サミットフォーラムを成功裏に開催し、政策の意思疎通、インフラ施設の連結、貿易の円滑化、資金の調達、民心の通じ合いを促進する上で、多くの成果を上げた。そして、ガバナンスの新たなコンセプトや連携のための新たなプラットホーム、発展のための新たな原動力などの構築に努めている。これは、G20の目的とも完全にマッチしている。私たちは、協力、連携して、つながりある成長を推進し、共同繁栄を促進し、人類運命共同体構築という目標に向かって進み続けなければならない」と強調した。
サミットに出席している各国の首脳は、「世界経済は成長へと好転し、雇用が拡大しているというポジティブな兆候が見え始めている。しかし、発展がアンバランスであったり、貿易の障害の増加、金融の脆弱性などがもたらす不安定要素や不確定要素などにも依然として直面している。G20のメンバーは国際経済、金融事務において大きな影響力を持ち、高い能力を備えているため、団結を強化して、力を合わせ、杭州サミットの共通の認識や成果を確実に実行し、構造性改革を着実に行い、革新と教育を強化し、インクルーシブ貿易を促進し、国際金融体系を整備し、バランスが取れ、弾力があり、持続して成長できる世界経済を実現し、発展の成果からより多くの人が益を得られるようにしなければならない」と指摘し、多くの首脳が、「世界貿易機関(WTO)などの規則を擁護し、保護貿易主義に反対しよう」と呼びかけた。
サミットスタート前、習主席は、「テロ対策」について各国の首脳と意見を交わした。習主席は、「近年、国際社会は、テロ撲滅のための連携を強化しており、テロ組織の広がりには歯止めがかかっている。しかし、テロリズムという『ガン』を根絶するには至っていない。中国は世界テロ根絶統一戦線を構築し、テロリズムが増殖する根本原因を取り除き、テロリストの資金ルートを断ち切り、テロリストがインターネットを利用して活動することを取り締まることを望んでいる。中国はテロリズムの被害者で、世界的な反テロ抗争の前線にいる。中国は国際的なテロ撲滅活動に積極的に参加し、テロ根絶の能力の強化を図る他の国にサポートを提供し、共に、各国の国民のために安全という傘を広げる」と強調した。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年7月8日
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