G20サミットが4、5両日に杭州で開催された。中国の習近平国家主席と米国のオバマ大統領は3日、会談を行なった。双方は中米関係及び関心を共有する重大な国際・地域問題、グローバルな問題について踏み込んだ、率直かつ建設的な話し合いをし、一連の共通認識と成果にいたった。両軍関係、テロ対策協力、平和維持協力など軍事分野でも重要な進展を得た。人民網が伝えた。
軍事専門家の張軍社氏は人民網の取材に「杭州での中米首脳会談は、双方が非衝突・非対立、相互尊重、協力・ウィンウィンの新型の大国関係およびそれに見合った新型の両軍関係の構築をさらに進めるうえで助けとなり、地域と世界の平和・安定維持にとって大変重要な意義を持つ」と指摘した。
■テロ組織指定におけるダブルスタンダードの打破はテロ対策協力にプラス
中米両国は共にテロの被害者であり、テロ対策問題において利益を共有し、良好な協力関係を保ってもいる。中米は2001年に中長期テロ対策交流・協力制度を構築し、現在まで協議を重ね、複数の具体的協力を展開してきた。
今回の首脳会談で双方はテロ対策協力について、国際及び地域の安定と安全に対するテロの脅威は一層高まっており、テロ対策分野で中米が協力を強化する必要性、緊迫性が高まっているとの認識を示した。双方はあらゆる形態のテロリズムへの反対を重ねて表明。国際社会に対して、国連憲章と国際関係の基本ルールに照らして、テロ対策の国際協力を積極的に展開し、テロを力強く取り締るよう呼びかけた。双方は相互尊重、対等な協力の原則に基づき、テロ対策情報の交流、ネット上のテロ関連活動の取り締り、外国のテロ作戦要員の国境を越えた逃亡の防止、テロ資金調達対策など具体的分野で実務協力を強化することで合意した。米側は大統領令13224号に基づき「東トルキスタン・イスラム運動」(ETIM)をテロ組織指定するとともに、国連1267委員会総合制裁リストに入れることを支持するとした。中国側はこれに称賛の意を表した。
張氏は「『ETIM』は『東トルキスタン』テロ勢力の中で最も危害性のあるテロ組織の1つであり、テロ手段によって中国を分裂させることが主要な目的だ。すでに2002年に国連は『ETIM』をテロ組織として認定した。2003年に中国公安部(公安省)は『ETIM』を4つの東トルキスタンテロ組織の1つに指定した。過去において、一部西側国はテロ組織指定、特に中国国内でのテロ活動に対してダブルスタンダードであり、これが中国と関係国のテロ対策協力を妨げてきた。米側が今回『ETIM』をテロ組織指定するとともに、国連1267委員会総合制裁リストに入れることを支持するとしたのは、中米双方のテロ対策協力の助けになり、国際テロ対策行動展開の助けにもなる」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年9月7日
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