FASTプロジェクトの1枚目の反射鏡取り付けから完成までの歩み。左上:FASTの1枚目の反射鏡取り付け(2015年8月2日撮影)。右上:FAST反射鏡の約半分の取り付けが完了(2015年12月16日撮影)。左下:FAST反射鏡の約8割の取り付けが完了(2016年3月9日撮影)。右下:FASTの全景(2016年9月24日撮影)。 |
中国科学院国家天文台FAST(口径500メートルの球面電波望遠鏡)データセンターが先月24日、正式に貴州省に設立された。
FASTは世界最大口径の電波望遠鏡で、昨年9月25日に貴州省平塘県で竣工し、稼働開始した。FASTは中国の「天眼」と呼ばれる。
これは中国がリードし続けている天文プロジェクトで、大型電波望遠鏡建設の新モデルを打ち立て、独自の知的財産権を持つ。今後10から20年ほどは世界一流の地位を保持し続けると見られている。
これまで世界トップを維持していた電波望遠鏡は、ドイツの口径100メートルのエフェルスベルク電波望遠鏡と、米国の口径300メートルのアレシボ天文台だった。FASTの感度はエフェルスベルク電波望遠鏡の約10倍で、総合性能はアレシボ天文台の約10倍。
口径100メートル突破は、電波望遠鏡の極限であり、これほど巨大な電波望遠鏡が建設された先例はない。また、500メートル口径の構造でミリメートル級の精度を実現した例もない。
稼働後のFASTは、深宇宙の信号と物質の探査において、パルサーやクエーサーなどの各種暗弱放射源の精密観測を行う武器になる。また深宇宙探査、パルサー自主誘導、高分解能マイクロ波サーベイ、宇宙天気予報などの面でも重要な力を発揮する。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年6月14日
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