故宮博物院は18日、同博物院で9番目となるアプリ「故宮社区(コミュニティ)」を発表した。ユーザーは、同アプリを使って、ネット上でバーチャル宮殿を建設することができる。北京日報が報じた。
従来の携帯アプリと比べ、「故宮社区」は全く新たな形態の博物館であり、故宮デジタル・コミュニティ化サービスの重要な窓口にもなっている。故宮に関する情報、参観ガイド、建築物、所蔵品、展示、学術、文化・クリエイティブなど十数種類の故宮文化資源・サービス形態が揃っている。また、ここでは、展覧情報など故宮の最新情報が公開されている。
面白いことに、ユーザーは、このバーチャル紫禁城で宮殿を建築できる。ここには、「明・清朝時代」と「現在」という2つのタイムラインが存在する。ユーザーは、博物院の見学者として、もしくは宮殿の「建設者」として、投稿・閲覧・他者の投稿への「いいね!」発信・タスクの完了などによって、ポイントを貯めることができる。貯まったポイントや経験値で宮殿をアップグレードすることが可能で、自分だけの「プライベート博物館」を建設できる。
また、ユーザーは、時代を越えて清朝の宮廷の人物になることも可能で、紫禁城で展示物を眺め、宮廷内の花を愛で、宮廷内の猫と戯れ、詩を吟じ、古代のゆったりとした生活を満喫することができる。伝統的要素に満ち溢れた「建築物」を1棟ずつ建てていくと、最後には「バーチャル中国城」が完成する。故宮博物院の单霽翔院長は、「この『社区』においては、ユーザーの成長システム、都市システム、コミュニティ化経済システムが段階的に構築・完備される」と話している。
单院長は、「オンライン入場券販売、来場者ビッグデータ監視測定、さらには故宮内の安全指揮調整センターに至るまで、すべてが故宮コミュニティの構成要素となっている。このコミュニティは、現時点では段階的な成果が見られているに過ぎないが、ダイナミックなアップグレードが絶えず進められる計画だ」と続けた。
故宮側は、「今後、デジタル故宮は、デジタル技術と伝統的な保護方法を深く融合させ、展覧プランおよびその実施、文化財の研究、文化財の修復、文化・クリエイティブ開発などの各方面において、大きな作用を発揮するだろう」としている。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年5月19日
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