20日までに、A株市場に上場する銀行25行のうち、17行が2016年の決算を発表した。各行の業務・管理費用の項目における人件費(人材コスト/行員の給与)の指標に基づいて算出すると、17行の行員の昨年の平均年収は27万3千元(1元は約16.0円)に上り、前年の26万7千元に比べて2.4%上昇した。年収が最も高いのは招商銀行で、前年比約10万元増加して、平均45万1400元に達した。「北京青年報」が伝えた。
▽行員数は増減あり
統計によると、17行の行員数は16年は220万1600人で、前年比8540万人(0.39%)減少した。
中国工商銀行、中国農業銀行、中国銀行、中国建設銀行の4行が行員数減少の中心となり、合わせて行員全体の1.15%にあたる1万8824人の減少となった。個別にみると、工商銀が4597人減少、農業銀が6384人減少、中国銀が1142人減少、建設銀が6701人減少だった。行員減少の割合が最も高かったのは招商銀行で、16年の行員数は7万461人となり、前年の7万6192人に比べて7.5%減少した。その他の銀行は増えたところも減ったところもあり、増加が減少を上回った。
中国社会科学院金融研究所銀行研究室の曾剛室長は、「行員が減少した銀行は主に2つの考えに基づいて行員を減らしている。1つは周期的な要因だ。現在、実体経済は底辺をうろうろし、他の産業は過剰生産能力や従業員の削減を求められている。こうした状況の中、銀行業も自分たちさえよければいいというわけにはいかなくなっている。もう1つはバージョンアップという要因だ。現在、電子化のレベルがますます高まり、銀行業務の大部分がインタネット、モバイル端末など完了するようになり、支店への需要が減少し、顧客に対面する窓口担当者へのニーズもこれから減少が予想されるからだ」との見方を示す。
業界関係者も、「ここ数年来、銀行業の人材誘致力は以前ほど強くなくなり、特に国有大手行でこうした傾向が顕著だ。多くの行員がインターネット金融企業、資産管理企業、プライベート・エクイティ・ファンドなどに転職したことも、一部の銀行で行員が減少した原因だ」と指摘する。
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