上海市総工会(労働組合)は今年3月、「子連れ出勤可能な職場」を創設するという新措置を発表した。これは、従業員の需要が多く、かつ条件を備えた企業や事業単位(非営利機関)が、従業員の子供の夕方夜間保育・夏休み保育・冬休み保育など各種形式での保育サービスを展開するというものだ。現在、上海市総工会が「子連れ出勤可能な職場」であると認めた試行第一弾の企業・事業単位12機関では、若い父親や母親が幼い子供を伴って出勤する姿が見られ、また一つ夢が現実のものとなった。人民日報が報じた。
上海市総工会女性従業員権益課題チームの調査研究によると、政策条件に合致した出産適齢期にある人々のうち、「2人目の子供の出産は望まない」とした人が80%を占めた。また、「子供の面倒を見てくれる人がいない」と答えた人が60%から70%に上った。2人目を望まない最大の原因は、「子供の面倒を見てくれる人がいない」ことで、とくに0歳児から3歳児の乳幼児の託児問題がますます顕著になってきている。調査研究データによると、上海では、託児問題の解決を「急務」としている市民が数年前から急増しているものの、費用が高いことから託児施設の数は減少傾向にある。2015年の時点で、上海に独立して設置された託児施設はわずか35ヶ所、保育されている子供は5222人。1歳から3歳までの幼児総数60万人のうち、独立して設けられた託児施設に預けられている子供の割合は、わずか0.87%にとどまっている。
若い両親が安心して出勤するためには、子連れ出勤が一番ではないだろうか?上海市総工会の支援のもと、上海の一部企業・事業単位は、内部に「子連れ出勤可能な職場」の開設を模索し始め、子供の保育を社内で行い、両親の出退勤時刻を柔軟に調整する試みがスタートした。中山病院の「夕方託児クラス」はそのうちの一つだ。
「夕方託児クラス」は、小学生が下校する午後3時ごろから親の退勤時刻(午後6時から7時)まで、従業員の子供たちの面倒を見る施設だ。中山病院労働組合常務副主席の秦嗣萃氏は、次の通り説明した。
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