大まかに言って、日本の小中学校の教育には公立と私立の2コースがあり、公立学校は資源が平均的で、ハードルが低く、私立学校は独立性が強く、よい私立学校は高い要求を出すが、それでも非常に人気がある。公立学校の諸費用は世帯の年収によって金額が決まり、同じ地域の学校でも高所得世帯は多く納入し、低所得世帯の納入額は少ないが、子どもたちは同質の教育を受け、大都市と地方都市の間で教育水準に大きな差はない。
重要なのは、日本に(中国のような)戸籍の概念がないということだ。ある場所に住みさえすれば、その地域の福祉サービスが享受でき、学校に通うこともできる。このようなわけで、日本には文教エリアの不動産という概念がそれほどない。送り迎えなどを考えるなら、よい小学校の近くに住むとか不動産を購入するとかいったことが必要にはなる。
不動産価格の高まりは、とりわけ文教地区の不動産価格の高まりは、物件そのものにポイントがあるのではなく、分配という側面にこそポイントがある。これには教育資源の分布の不均等、ハードルの高い戸籍制度が含まれる。文教地区の不動産に人気があるのは、ある側面から未来の社会の流動性低下に対する人々の潜在的な懸念を物語るともいえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年3月28日
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