李克強総理は22日、オーストラリア、ニュージーランド両国への公式訪問に出発する。今年初の外遊だ。中国と両国は遠く離れているが、相互関係は地理的距離を乗り越えて接近し続けている。(文:梅達思・国際問題ウォッチャー。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
中国とオーストラリア、ニュージーランド両国の国交樹立から今年で45年になる。過去45年間、両国は対中関係において常に西側先進国の先頭を歩み、大いに注目されてきた。オーストラリアが世界金融危機を乗り越え、1990年代以降20年以上経済成長を続けることができたのには、中国市場の大きな牽引作用が不可欠だった。ニュージーランドは規模は大きくないが、多くの「初」を創造した。初めて中国を完全な市場経済国と認め、中国と二国間自由貿易協定に調印し、これを実施し、創設メンバー国としてアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加した西側先進国だ。
現代世界は不安定性と不確定性に満ちている。だが中国とオーストラリア、ニュージーランド両国は小異を残して大同につくこと、開放・協力、互恵・ウィンウィンを堅持し、国際関係に「清流」を注いできた。これには重要な模範的意義がある。将来中国と両国の協力深化の歩みが止まることはなく、加速するのみだと信じる理由がわれわれにはある。
中豪自由貿易協定の全面実施、中国ニュージーランド自由貿易協定の高度化交渉開始に伴い、中国と両国の経済貿易協力はさらに新たな段階に達する見通しだ。オーストラリアとニュージーランドはともにAIIBに参加しており、「一帯一路」(the belt and road)の枠組で中国とインフラ、エネルギー・鉱産物、農業・畜産業、金融など全面的な協力を繰り広げることができる。オーストラリアはイノベーション大国であり、ペニシリン、電気冷蔵庫、無線ネットワークなど重要な発明の誕生した地だ。ニュージーランドは農業科学技術、農業革新面で独自の強みを持つ。両国はともに革新型経済の発展を重視しており、これは中国の革新駆動型発展戦略と期せずして一致する。中国とオーストラリアは相手国にインキュベーターとイノベーションパークを設立した。中国とニュージーランドは農業、食品安全などの分野で広範な共同研究を行ってきた。革新は中国と両国の協力の強大なエンジンとなっている。
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