料理コンテストに参加する中国の料理人(資料提供:人民網)。
中国料理は、世界的にも非常に人気が高く、認知度も高い料理だ。大まかな統計データによると、海外にある中国料理店の数は40万軒に上るとされている。だが、国を代表する料理の元祖ともいえる韓国キムチや和食とは異なり、中国料理は世界無形文化遺産リストに登録されていない。この事実に、中国人は焦りを感じている。
許菊雲氏ら全国人民代表大会(全人代)代表委員16人は、このような状況を一刻も早く変えなければならないという認識を抱いている。現在開かれている両会(全国人民代表大会、全国政治協商会議)において、彼らは、第12期全国人民代表大会第5回会議に「中国料理の世界遺産申請を国家戦略タイムテーブルに組み込むことに関する提案」を提出した。提案では、「中国料理の世界無形文化遺産申請は、中国飲食文化の発揚に必要で、国家のソフトパワー建設を強化するためのものでもあり、さらには中国料理の『海外進出』を加速させるのに有利となる」と強調している。
彼らは、「中国料理の世界遺産申請を一刻も早く国家戦略タイムテーブルに組み込む必要がある。政府関連部門は、まず、重点プロジェクトリストに組み入れ、中国料理を『一帯一路(one belt, one road)』戦略を遂行するための『中国文化の名刺』としなければならない」と提案した。
中国料理の世界遺産申請は、これまでずっと、多くの専門家が関心を抱いてきた問題の一つであり、中国政府も中国飲食文化の国際交流を提唱・支援してきた。2011年6月に施行された「中華人民共和国無形文化遺産法」には、飲食・料理類プロジェクトが多数盛り込まれている。
だが、各地の中国料理はそれぞれの特色があり、その種類もかなり雑然としているために、全体的な申請の具体的方法をめぐる問題が一つの難題となっている。このため、両会では毎年、この問題に関する提案が代表委員から提出されているにもかかわらず、正式な決定・実施が行われないまま現在に至っている。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年3月10日
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