日本メディアの報道によると、日本の文部科学省は14日、小中学校の新「学習指導要領」案を発表し、小中学校の社会科授業で「釣魚島(日本名・尖閣諸島)は日本の固有の領土である」ことを生徒に説明し、中日間には「領土問題は存在しない」ことを生徒に強調するよう、初めて明確に要求した。このような荒唐無稽な振る舞いは、領土問題で黒を白と言いくるめ、世の中を欺いて名誉を得ようとする日本政府の姿を一層明らかにするものだ。(人民日報「鐘声」国際論評)
このたびの新「学習指導要領」案の登場には伏線があった。2014年1月、同省は教科書検定の基準を見直し、近現代史を扱う際に政府見解を尊重した記述を行うよう強く求め、高等学校の「学習指導要領解説書」では釣魚島と独島(日本名・竹島)を「日本の固有の領土」と記述するとした。その後、同省は16年春から使用する中学校教科書の検定結果を発表し、それによると社会科のすべての教科書で「尖閣諸島」が取り上げられ、そのほとんどが「固有の領土」と記されていた。
だが歴史の事実は日本側の歪曲によって変わるものではない。第二次世界大戦が終わると、「カイロ宣言」および「ポツダム宣言」の規定と精神に基づき、釣魚島及びその付属島嶼の主権は戦後に中国に帰属することになった。1972年9月の「中日共同声明」第3項には、「中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する」と規定され、78年8月に締結された「中日平和友好条約」では、「(日本国及び中華人民共和国は、)前記の共同声明(中日共同声明)に示された諸原則が厳格に遵守されるべきことを確認」すると規定される。安倍政権が釣魚島をめぐる宣伝パンフレットをばらまくとか、防衛白書を発表するとか、「日米安保条約」第5条は釣魚島に適用されると宣言するとか、はたまた教科書の関連の内容を改訂するとか、どのような方法で嘘を飾り立てても、釣魚島が中国に属すという事実と正論を変えることはできない。米タフツ大学の歴史学教授は、日本が釣魚島の主権は自国にあると主張するのは、「帝国主義を崇拝する動き」に他ならないと指摘する。
実際、日本の教科書問題は日本の歴史的汚点を覆い隠すのに大いに「貢献」している。戦後初期に日本の学術関係者が編纂した教科書には軍国主義に対する批判や反省があった。しかし日本の政局が変化し、1950年代中頃に現在の安倍晋三首相の外祖父の岸信介首相が就任すると、日本の教科書は再び歴史を粉飾したり曖昧にしたりするようになった。その後、検定作業を経るたびに、歴史認識をめぐる問題で後退を続け、右傾化が進む傾向が明らかになっている。
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