湖南人材網が発表した「2016人材供給・需要分析報告」によると、中国の大学生が就活時に重視することや就活の方法が変化しており、就活のルートも多様化するようになっている。湖南人材網のオンライン招聘事業部の方■(■は女へんに朱)総監は、「自分の心境を必要に応じて調整するほか、関連の職業指導を受け、自分に合った仕事を見つけなければならない」との見方を示している。中国新聞社が報じた。
中国大手人材募集ポータルサイト「51job」が9月に発表したある調査結果によると、70後(1970年代生まれ)や80後(80年代生まれ)の求職者が、給与や待遇、安定性などを重視しているのと異なり、90後(90年代生まれ)の求職者は勤務時間が長く、ほとんど休みのない仕事を嫌う。90後の多くは、仕事とは単に給料をもらい、生活をするための手段ではなく、自分の興味とマッチし、人生の意義を満たしてくれなければならないと考えている。
大学を卒業した複数の「90後」を取材すると、週休2日であるほか、有給休暇や家賃手当、社員旅行などの福利厚生に強い関心を示し、職業をめぐる志向も多元化していた。
湖南大学の表演学部を卒業した周晋敏さんは外見が美しく、今年3月あるオンラインライブ配信プラットホームに入社。ライブ配信を通して化粧品のPRを行っている。大学で学んだパフォーマンスの知識を活用し、周さんはフォロワー10万人以上を獲得し、毎月1万元(約17万円)以上稼いでいる。
親友と共に湖南人材市場に来て就活していた周さんは、「自分のキャリアを伸ばせるかということや企業の文化を重視している。大学で学んだことを生かせるかということは重要ではない。自分が興味あることをしたい。好きな仕事が見つからなければ、落ち着いてチャンスを待つべき」と話した。
方総監は、「90後が就職を焦らないのは、家庭がある程度裕福であることと関係がある。これは企業が社員を募集する際、考慮すべき点」と指摘する。
「90後」の大卒者の心理を理解している企業も多い。90後の特徴に合わせ、多くの企業は、新入社員募集のポスターの目立つ位置に、「有給休暇」や「無料で旅行に」などといううたい文句を記している。
湖南人材市場の就職アドバイザー・周徐さんは、「90後は現在、ヒューマンリソース市場で主役的存在であると同時に、企業でも中堅を担うようになっている。企業は企業文化の雰囲気を向上させたり、管理方法を調整したりして、新しい世代の社員の仕事に対する観念に合わせなければならない」と指摘している。
しかし、一部の90後の求職者には、目標やキャリアプランがはっきりせず、仕事をしていても落ち着きがないという問題が存在している。この点について、周さんは、「アドバイザーの指導が必要。企業も自社の特徴と結び合わせながら、研修、企業文化、内部管理のスタイルなどを利用して、90後がコツコツと仕事をしながらも、自分の個性も消さないように指導し、人材を確保できるようにしなければならない」とアドバイスしている。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年12月26日
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